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F2、F3層が支持する『ヒモメン』 母性本能をくすぐる『きみはペット』との共通点

高い満足度をキープする『ヒモメン』(C)テレビ朝日

高い満足度をキープする『ヒモメン』(C)テレビ朝日

 演技派俳優の窪田正孝が爽やかなヒモ男を演じる『ヒモメン』(テレビ朝日系)が、ドラマ満足度「オリコンドラマバリュー」で初回50Pt(100Pt満点)から毎週ポイントを上げ、第5話までで60Pt前後を推移。とくにF2、F3層の視聴者が多く、高い評価を受けている。

視聴者構成はF2、F3をメインに女性が70%

『ヒモメン』放送回ごとの満足度ポイント推移

『ヒモメン』放送回ごとの満足度ポイント推移

 同作は、“楽して生きたい”をモットーに働かないことに全力を尽くすヒモ男・碑文谷翔(窪田)と、そんな彼を更生させたい一途な看護師・春日ゆり子(川口春奈)の同棲生活を描く、働き方改革時代の社会派コメディ。

 なにを演じさせても完璧にその物語になじませる窪田が演じるヒモ男への注目度は高く、放送前の期待度ランキングでは2位(深夜枠)と女性層だけでなく、彼の演技を評価する男性層からも期待を集めていた。そして、放送が始まると、満足度は初回50Ptから57Pt、61Pt、59Ptと高い満足度をキープしている。

 視聴者構成を見ると、F2とF3が放送ごとに増えている。F2は第1話17.3%から第4話では23.0%、F3は17.3%から21.3%。全体では女性層が70%ほどを占める。窪田人気とともに、その物語性に同層が惹き込まれていることがうかがえる。

“ダメ男の面倒を見る女性”は普遍の人気コンテンツ

『ヒモメン』放送回ごとの性別世代別視聴者構成の推移

『ヒモメン』放送回ごとの性別世代別視聴者構成の推移

 ドラマの設定としては、かつての人気ドラマ『きみはペット』(TBS系)と共通点がある。2003年に松本潤と小雪の出演で人気漫画がドラマ化された同作は、才色兼備のキャリアウーマンが家の前に捨てられていたワケありのバレエダンサーと同居することになり、年下の彼の面倒を見ながら生活を送るラブコメディ。同棲しながらダメな男を育てていくといった設定や、女性視聴者の母性本能をくすぐるストーリー展開などが共通し、『ヒモメン』視聴者のなかには、同作を思い返すファンも多いことだろう。同作は、2011年にはチャン・グンソク主演で韓国で映画化、2017年には志尊淳と入山法子の主演でドラマ化(フジテレビ系)されるなど、“ダメ男の面倒を見る女性”という設定が普遍の人気コンテンツとなっていることがわかる。
『ヒモメン』には、「とことん振り切って、ヒモに徹しているところが気持ちいい」(40代女性/東京)などのように、「とにかく働こうとしない、いいところがないまったくのダメ男なのに目が話せない」「つい毎週観てしまう」といった視聴者の声が圧倒的に多い。窪田が演じるからこその翔のキャラクターありきの人気になっている側面がある一方で、頑なに働こうとしない理由、彼のバックグラウンドの“謎”への興味も高まっているようで、視聴モチベーションは回を重ねるごとにより高まっている。この先の満足度のさらなる上昇も期待できそうだ。
(視聴率はビデオリサーチ調べ、関東地区)

提供元: コンフィデンス

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