名実ともに最強モデル
4気筒ターボエンジンを搭載するポルシェのスポーツカー「718ボクスター/718ケイマン」に、新たな高性能モデル「GTS」が登場。スペックだけでは伝わらない走りの質を、スペイン南部の都市・マラガから報告する。
最もパワフルなフラット4
自然吸気エンジンを搭載するモデルの中で、最もスポーティーなバージョン―― GTSというグレード名が与えられたポルシェをそのように簡潔に紹介できる時代も、あっという間に過去のものになってしまった。
今や、「911」の「GT3」など、ごく一部を除いて、すべてのポルシェ車が“ターボ付き”という時代。量販モデルのハイパフォーマンス版である「S」グレードをベースに仕立てられるGTSの心臓も、当然のごとくターボ付きへと改められて久しいのだ。
ターボ付きの水平対向4気筒エンジンが搭載された初めてのミドシップポルシェ、すなわち718ボクスター/718ケイマンに新設定されたGTSグレードも、もちろんその例外ではない。
ベースとなるSグレード用エンジンの350ps/6500rpmというスペックに対して、GTS用のものが同じ6500rpmで発生する最高出力は365ps。
「その15psの上乗せ分は、専用デザインのインテークチャンバーによる部分が7psで、8psはコンプレッサー径を64mmから68mmへと拡大させたことで得られたものです」とは、国際試乗会に同席したエンジニア氏の弁。資料には紹介されていないマル秘コメントだ。...