走りに見栄はいらない
BMWのコンパクトSUV「X1」に新グレードの「オリジナル」が登場。走りの楽しさをはじめとしたBMWらしさをキープしつつ、装備の厳選によって価格抑制を図った新たなエントリーグレードだ。都市部におけるドライバビリティーとユーザービリティーをリポートする。
必要な装備を厳選
BMWは「パワー・オブ・チョイス」という戦略を掲げている。電動化は進めるものの、幅広いパワートレインを用意してユーザーに多様な選択肢を提供するという。同じプラットフォームで内燃エンジン車・プラグインハイブリッド車・電気自動車(BEV)などをつくり分け、自由に選べるようにする。柔軟な考え方であり、市場の動向や技術の発展に合わせてフレキシブルに方針を変更できるわけだ。
ノイエクラッセをうたう新世代BEVモデルの第1弾として「iX3」の販売が日本でも始まった。BMWの意気込みがうかがえるが、一気にBEVブランドへと向かうわけではない。ガソリンエンジンに愛着を持つ長年のファンは多いはずだし、まだまだ大きな市場がある。革新性をアピールしながら現行モデルをリファインしていくことが求められている。
日本で新しいグレードとして発表されたオリジナルは、電動化への過渡期に必要とされるシリーズである。「1シリーズ」「2シリーズ アクティブツアラー」「2シリーズ グランクーペ」「X1」「X2」「X3」「X5」に設定され、価格的にも魅力のあるグレードだ。ただ、BMWは廉価版とは位置づけていない。オリジナルという名には、原点回帰の意味が込められている。
BMWの原点が「駆けぬける歓び」であることには異論が出ないだろう。装備を厳選することで、BMWらしさが際立つはずだ。X1では「タイヤリペアキット」「電動シート」「シートヒーター」「ルーフレール」「スライディングリアシート」が外され、これまで最廉価の「sDrive20i Mスポーツ」からマイナス42万円の525万円という価格を実現した。...