ワゴンの再定義
新型電気自動車「ES90」は、ボルボが「フラッグシップクロスオーバー」と紹介する新種の5ドアハッチバックモデル。「SPA2」プラットフォームによるゆとりあるボディーと、ボルボの次世代電気自動車アーキテクチャーの織りなす走りを報告する。
セダン? それともクロスオーバー?
あらかじめwebCGのニュース記事を読んで勉強してからボルボES90の試乗会に臨んだ。写真も見ておいたのだが、実物に対面すると少なからぬ戸惑いを覚える。記事には「新型サルーン」と書いてあったのだが、その表現は妥当なのだろうか。プレスリリースでは「フラッグシップクロスオーバー」との表記になっている。しかし、ボルボのウェブサイトでは、「EV」カテゴリーの4台のうち唯一のセダンだと紹介されていた。
いささか混乱がみられるのには理由がある。プレスリリースにはもっと詳しい説明があった。いわく、「セダンの洗練されたエレガンス、5ドアハッチバックスタイルの実用性、SUVの広々とした室内空間と高められた最低地上高を兼ね備えた、従来のカテゴリーに収まらない新しいフラッグシップクロスオーバー」。新世代のボルボは、今までの分類法ではうまく規定できないということらしい。
フラッグシップを名乗るモデルはもう1台ある。「EX90」だ。こちらはシンプルにSUVとされている。どちらが上ということはなく、ツートップという位置づけである。いずれも「SPA2」プラットフォームとボルボの次世代BEVアーキテクチャーを用いたBEVで、兄弟車といっていいだろう。ハードウエアとソフトウエアの統合型技術基盤「スーパーセット・テックスタック」に基づいて開発されたソフトウエアディファインドビークル(SDV)でもある。
ボルボは2030年までとしていた100%BEV化の時期を変更したものの、2040年までに温室効果ガス排出ゼロ企業になる目標は維持している。BEVの投入計画は変えておらず、新たに5モデルを発売する予定だという。日本ではプラグインハイブリッド車(PHEV)が販売を伸ばしていたが、ES90とEX90はその代替モデルになると期待されているのだ。...