やっぱりアルファは個性が命
2026年3月に大幅改良モデルが発表され、ほどなくメディア試乗会も開催された「アルファ・ロメオ・トナーレ」。今回はこれをあらためて借り出し、一般道から高速道路まで“普通に”走らせてみた。進化を遂げたアルファの中核SUVの仕上がりやいかに?
ハイブリッドの速いヤツ
さて、アルファ・ロメオ・トナーレ イブリダ ベローチェ(Alfa Romeo Tonale Ibrida Veloce)である。まったく興味のない人が聞いたら、それはスタバの注文と同じくらい難しい呪文だ。しかしこの名前を順に見ていくと、極めて当たり前の言葉の羅列だとわかる。
“アルファ・ロメオ”は、いわずもがな。かつてのAnonima Lombarda Fabbrica Automobili(ロンバルダ自動車製造株式会社)の経営権を、ニコラ・ロメオさんが取得してできた自動車メーカー/ブランドである。車名となる“トナーレ”は、イタリア北部、アルプス地方の峠の名にあやかったもの。兄貴分である「ステルヴィオ」が、「ジロ・デ・イタリア」でも名所となるつづら折りの峠から名前を取ったことを受けて、弟分の名前には、隣のちょっと標高の低い峠が選ばれた。
“イブリダ”はイタリア語でハイブリッドの意味。英語ではハイブリッド(Hybrid)だけど、イタリア語では“H”は発音しないのでイブリッド……と考えていくと、この呼び名もなんとなく理解できる。
そして最後の“ヴェローチェ”は、「速い」であり「早い」だ。それは「ジュリア1600GTヴェローチェ」のveloceであり、「カフェ・ベローチェ」のveloceだ。クルマでいえばビュンビュン系。カフェでいえば、エスプレッソがパッと出てくるイメージである。
つまりはアルファ・ロメオ・トナーレの、(マイルド)ハイブリッド仕様の速いヤツ。一つひとつの語意を意識しながら、適当でもなんでもイタリアンっぽく発音してみると、ちょっと楽しい。でもここからは、“トナーレ”だけで済ませよう。...