エスプリをあなたに
マイナーチェンジでフロントフェイスが大きく変わった「ルーテシア」が上陸。ルノーを代表する欧州Bセグメントの本格フルハイブリッド車は、いかなる進化を遂げたのか。新グレードにして唯一のラインナップとなる「エスプリ アルピーヌ」の仕上がりを報告する。
名前が長いモノグレード
「世界で最も売れているフランス車」。強力な売り文句である。ルノー・ルーテシアは1990年に初代がデビューし、現行モデルは5代目。世界中で計1600万台が販売されたというから、文字どおりのベストセラーカーだ。ヨーロッパを代表するBセグメントのコンパクトハッチで、かの地では親しみやすい大衆車として人気がある。日本では受け止め方が少し異なり、フランスのセンスが感じられるオシャレなクルマというイメージがあるようだ。
マイナーチェンジを受けたモデルに試乗したのだが、名前が長い。「ルノー・ルーテシア エスプリ アルピーヌ フルハイブリッドE-TECH」である。以前は「ゼン」とか「インテンス」とかの短いグレード名だった。今回はモノグレードになったのだが、クルマの成り立ちを正確に説明する必要があるということなのだろう。エスプリ アルピーヌはルノーがスポーティーなグレードとして用いているもので、日本で販売されているモデルではアルカナとキャプチャーにも設定がある。
アルピーヌはもともとルノー車のチューニングを手がけていた会社で、「A110」などのスポーツカーも製造した。現在ではルノーの子会社、アルピーヌカーズとなっており、2021年に旧ルノー・スポールと統合された。アルピーヌの名はF1チームとしても存続している。モータースポーツでの輝かしい実績とブランドイメージを市販車で生かそうと考えたわけだ。メルセデス・ベンツの「AMGライン」、BMWの「Mスポーツ」と似ている。「R.S.」モデルはルノー・スポールがチューニングした本格的なスポーツモデルだったが、エスプリ アルピーヌはアルピーヌのエスプリ(精神・センス)をまとった上質なスポーティー仕様だと考えればいい。...