頼れるタフガイ
「日産パトロール」がフルモデルチェンジ。かつてわが国でも「サファリ」として販売されていたラージサイズの本格クロスカントリーモデルだ。プロダクト以外のところがなにかと騒がしい日産だが、果たして仕上がりはどんなものか。
苦境に立つ日産
ホンダとの統合協議を始めるとの報道に揺れる日産。解説者やらによる電気自動車へのシフトの出遅れやハイブリッド戦略の誤りなど的外れな指摘や、ステークホルダーでもないのに経営陣を知った顔でののしる専門家など、おかげさまで日本の痛いところを思い切り見せていただけている今日このごろだ。
クルマ屋の側からは、現在の日産は商品のポートフォリオが軒並みエアポケットに入ってしまっている。そこが最大の課題のように見える。特に主力たるB〜Dセグメントのアーキテクチャーはルノー上位の資本提携時代を引きずりつつ、独自の新しいパワートレインへの移行が果たせず、骨格時点でもう古いし、その古さが走りにもあらわれている状況だ。
産みの苦しみといえばそれまでだが、6年も前になる逮捕劇を契機に、出資比率の変更を織り込めるに至ったのは2023年頭の話なわけで、水面下で進捗(しんちょく)を想定しながらもう少し早く動けなかったものかという無念さはある。つまり経営戦略以前に商品戦略のスピード感のなさや、車台更新がなくとも改良を重ねればまだまだ売れるというおごりが、澱(おり)のように堆積したのが今であって、財務的なところが詰め腹を切らされるような段階ではないという風に見えてならない。コロナが明けるやアメリカの在庫がダブつき、中国に思い切りはしごを外されたのはどこも同じなわけで。
じゃあ日産のエンジニアが独自性をもって新たに開発を手がけると、どんなポテンシャルを発揮するのか。ラッキーなことにこのタイミングで、その答えに好適なサンプルに巡り合うことができた。...