“かわいい”だけじゃない
「フィアット600e」は、“かわいい”をキーワードとした丸みのある4ドアハッチバックフォルムが目を引くBセグメントの電気自動車(BEV)。個性的な内外装デザインとゆとりある実用性をバランスさせた、最新イタリアンBEVの走りを報告する。
「600」がBEVで復活
恥ずかしながら、イタリア語はからっきしわからない。知っている単語といえば、ワインを注文するときに使う“rosso(赤)”と“bianco(白)”、そして、数えるほどの数字だ。しかも数字はすべてクルマ絡みで、「フィアット・ウーノ」の“uno(1)”、「アウディ・クワトロ」の“quattro(4)”、「フィアット・チンクエチェント」の“cinque-cento(500)”、「ミッレミリア」の“mille(1000)”くらい。
そして、最近覚えたのが“seicento(600)”。はるか遠くの1950年代、フィアットはコンパクトカーの「フィアット600」を市場に投入。2ドア2ボックスに加えて、MPVの「ムルティプラ」を用意した。
その2ボックス版を現代のテクノロジーでよみがえらせたのが、日本でも最近販売がスタートしたBEVのフィアット600e(セイチェント・イー)である。
かつてのフィアット600がリアエンジンの2ドアだったのに対して、現代の600eはフロントに電気モーターを配置し、ボディーも4ドア+ハッチバックというスタイルを採用するので、この2台に強い関連性は感じられない。一方、「フィアット500」の兄貴(姉貴!?)分という意味では、BEVの「フィアット500e」とイメージが重なるこの600eは、そう名乗っても誰もが納得するはずだ。...