ちょっとのんびりしませんか?
ホンダが誇る軽ハイトワゴンのベストセラー「N-BOX」シリーズに、第3のモデル「N-BOXジョイ」が登場! 最近はやりのアクティブ系かと思いきや、“気軽さ”と“くつろぎ”を大事にした、独自路線の一台に仕上がっていた。開発の経緯を、関係者に聞いてみよう。
一杯食わされた!
――スーパーハイトワゴンが売れるので、他社ではSUV風味をまぶしたモデルを出しています。そういうものが必要という考えはありますか?
諫山博之さん(以下、諫山):それはそれで市場の声としてありますので、どうしようかという話は当然しています。まあ、検討させていただいていますということで(笑)。
……これは、2023年のN-BOXフルモデルチェンジの際に、LPL(ラージプロジェクトリーダー)の諫山博之さんにインタビューした際のやり取りだ(参照)。「スズキ・スペーシア ギア」「ダイハツ・タント ファンクロス」「三菱デリカミニ」と、他社がSUVテイストの軽スーパーハイトワゴンを発売して好成績を上げていた時期である。ホンダも後追いで同様のモデルを投入するのではないかと取り沙汰されていた。直球の質問はサラリと受け流されてしまったが、この時にはすでに「N-BOXジョイ」のコンセプトは決まっていたのだ。
まんまと一杯食わされた身としては、諫山さんにまた話を聞かねばならない。N-BOXジョイの事前説明会で疑問をぶつけてみた。
――他社とは違うものを出してきましたね。確かにSUVテイストではありませんが……。
諫山:1年前は話せなかったんですよ。実は、3代目N-BOX開発の最初から3台セットで考えていました。標準車とカスタムを出したとき、報道資料などに“N”の文字で構成された日本地図を載せていて、そこで黒・水色・ベージュの3色を使っていたんです。まあ、わかりませんよね(笑)。
――すでにヒントは示されていたんですね。3つ目のモデルが必要という認識は、当初からあったわけですか?
諫山:N-BOXの保有台数は256万台で、世にあふれています。「乗り換えるときに違うのが欲しいよね」という声は聞こえていました。...