松に近い竹
ホンダの人気SUV「ヴェゼル」がマイナーチェンジ。デザインだけでなく、パワートレインの制御にも手を入れたというのだからホンダの意気込みが伝わってくる。シリーズ最高額モデル「e:HEV Z PLaYパッケージ」の仕上がりを試す。
販売をさらに加速するマイナーチェンジ
ヴェゼルは2024年の上半期、日本市場で最も売れたSUVになるという。その分析は玉川ニコさんの項を見ていただければと思うが、対前年比で194%増という数字が意味するのは、本来の供給体制になり受注残が吐き出せたこと。つまりコロナ禍が引き起こした半導体不足の影響は、今時分でさえ残っていたというわけだ。
数字の著しい振れは生産や営業の現場にさまざまな弊害も生むが、日本市場のシェアと収益改善が大きな課題であるホンダにとっては、悪かろうはずがないニュースだと思う。しかも周囲の状況をみるに、上半期だけではなく、通年での1位をマークする可能性も十分考えられるわけだ。そんな下半期を戦う意味ではマイナーチェンジはベストなタイミングだったのかもしれない。
ヴェゼルのマイナーチェンジのポイントは、基本グレードとトリムラインの関係をシンプルにしたことと動的質感の向上、そして一部内外装の変更といったところにまとめられる。価格的な下方に「WR-V」が追加されたことに伴って、純内燃機版はFFモデルが廃されて四駆のみになった。つまり「e:HEV」主体のモデルになったと言っても過言ではないだろう。上を見れば「ZR-V」がいるが、こことは車格や価格面で明確な差異が持たされている。ただし、車格や居住性に関してWR-Vとヴェゼルの差は見いだすのが難しい。...