こだわりが詰まっている
ホンダの屋台骨を支えるコンパクトミニバン「フリード」がフルモデルチェンジ。洗練されたデザインが目を引く「エアー」と、アクティブなイメージを前面に押し出した「クロスター」のプロトタイプに、クローズドコースで試乗した。その第一印象を報告する。
思い切った振り幅
間もなく正式発表されるホンダの新型フリードにテストコースで試乗した。あらためて紹介するまでもなくフリードは、ホンダにおいて軽自動車「N-BOX」に次ぐ販売台数を誇る人気モデルだ。今回ステアリングを握ることができたのは、「e:HEV」と呼ばれるホンダ自慢の最新ハイブリッドパワートレインを搭載したエアーと、シンプルにグレード名のみが掲げられた純ガソリンエンジン車のクロスターである。前者が6人乗りのFF車、後者も同じく6人乗りのFF車であった。
新型フリードには既報のとおり、上質で洗練されたデザインのエアーと、力強く遊び心にあふれるクロスターの2モデルがラインナップされる。クロスターはそのルックスからもわかるように、最近流行しているオフロードテイストを盛り込んだいわばアクティブ仕様。ホイールアーチに専用の樹脂クラッディングが追加され、グリルやバンパーにはシルバー加飾が組み込まれている。デザインでも明確にSUVっぽさを狙う。
これら両モデルに基本となる3列シートの6人乗り仕様があり、さらにエアーには3列シートの7人乗りが、クロスターには2列シートの5人乗り仕様が設定される。エアーはコンパクトミニバンとして乗員数を重視し、クロスターは遊びのシーンでいかに便利に使うかがテーマ。そんなふうに両モデルはキッチリとすみ分けられている印象だ。グリルやルーフレール、前後バンパーといったコスメ系の差異化にとどまっていた従来モデルに対して、新型のクロスターは思い切った振り幅を感じさせる。
イメージカラーが「フィヨルドミスト・パール」と呼ばれる薄いブルーの外板色のせいか、実際に野外で見るエアーは、ミニ「ステップワゴン」ともいえそうな印象である。いっぽうのイメージカラーである「デザートベージュ・パール」の外板色をまとったクロスターはいかにも道具っぽく、存在感も十分だ。3代目フリードの開発責任者を務めた本田技研工業の安積 悟さんは、「エアーはゼネラルでシンプルにして多くの人に受け入れられやすいデザインを目指し、そのぶんクロスターをとがらせて個性を表現しました」と言う。...