触れればわかる継承と進化
日本でも(なぜか)人気を博す、フランスが生んだ商用車ベースのマルチパーパスビークル。その代表ともいえる「ルノー・カングー」が、3代目に進化した。より大きく、より機能的に進化したニューモデルの出来栄えを、ディーゼルモデルに試乗して確かめた。
さらなる飛躍の起爆剤となるか?
2022年、ルノーの日本市場での販売台数は8618台、海外メーカーのなかでは8位となった。ちなみに9位のプジョーは8552台。100台以下の差ながら、フランス車トップの座を射止めたわけだ。本体がロシア絡みの特損計上で赤字化するなか、ささやかながらも朗報となったことだろう。
躍進の理由はハイブリッドの選択肢が充実したことと伝えられているが、忘れてはならないのが、主砲たるカングーが不在のなかで、この成績をあげたことだ。ライバルの「プジョー・リフター」が先駆けてロングボディーを投入するなか(参照)、コロナ禍もあって遅れていた3代目の導入が連勝街道のスタートラインとなるのかも興味深い。
2代目カングーの登場間もない2009年に、マツダからルノーへと移籍したローレンス・ヴァン・デン・アッカー氏が率いる今日のルノーデザイン。そのフォーマットにきっちりのっとった新型カングーの顔立ちは賛否が分かれるところだろう。カングーに関しては一家言ある(?)日本法人のリクエストで設定された無塗装バンパー仕様の「クレアティフ」は親しみが増すが、同色バンパー仕様の「インテンス」は設定色にかわいげがないこともあって、らしさがあまり感じられない。
聞けば新型の生産工程は、特装や特色の差し込みなどでより小回りが利くようになっているそうで、後々「クルール」のような限定車もぽいぽい投入されることになるのではないだろうか。ちなみにクレアティフはフランス語版のクリエイティブ、つまり独創的という意味だ。...