納得の完成度
「タイプR」の設定でにわかに盛り上がりをみせている「ホンダ・シビック」だが、ベースモデルの仕上がりもかなりの水準にある。とりわけエンジンを新規開発したハイブリッド車「e:HEV」は、燃費と走りの楽しさを両立した隠れた名車といえる存在だ。
e:HEVこそが本命
2021年夏に1.5リッターターボからスタートした11代目シビックだが、ハイブリッド=e:HEVの存在はその時点から存在が公言されていた。ちなみにe:HEVの読みかたは、公式な商品名として“イー・エイチイーブイ”とされる。ただし、開発陣が社内で会話するときには“イーヘブ”と呼ぶようだ。それはともかく、関係者は当時から来るべき“イーヘブのデキには自信あり”と語っており、e:HEVこそシビックの本命……とでもいいたげな様子でもあった。
もっとも、シビックといえばホンダ屈指のグローバル商品であり、台数的には北米や中国が圧倒的なメイン市場となる。北米や中国を含めて、グローバルでは少なくとも今後しばらくは1.5リッターターボが主力になることが見込まれている。
ただ、今回のシビックそのものはまず欧州でプラットフォームの先行開発をした後に、それを各市場のニーズや環境に合わせて最適化する……という特徴的な開発プロセスをとっている。なんだかんだいっても、クルマの基本的なフィジカル性能を問う交通環境がそろっているのが欧州だからだ。そんな第二の故郷ともいうべき欧州で販売される11代目シビックは、(タイプRを例外とすれば)e:HEV一本となる。それはいうでもなく世界一厳しいCO2排出規制をクリアするためで、現行型の「フィット(現地名:ジャズ)」や「ヴェゼル(現地名:HR-V)」も欧州では最初からe:HEVのみである。
関係者がシビックのe:HEVを本命視するのにはそうした欧州をめぐる背景に加えて、第一の故郷である日本市場でも、最終的な売れ筋になるのはやはりハイブリッドになることが期待されるからだろう。そして、繰り返しになるが、開発陣がクルマそのもののデキに絶対の自信をもっている。...