より大きく より優雅に
英国が誇る高級SUV「ランドローバー・レンジローバー」が、5代目にフルモデルチェンジ。先代よりプラットフォームから刷新された新型は、どのようなクルマに仕上がっているのか。3リッターディーゼルモデルに試乗し、その実力を確かめた。
まずはサイズに驚かされる
第5世代のレンジローバーに試乗すべく、webCG編集部の地下駐車場に行ってみると、いやはやそのあまりの巨大さに腰がひけた。全長5065mm、全幅2005mmで、全高は1870mmもある。筆者の背丈より15cm以上でっかくて、見上げるばかり。ホイールベースは2995mmと、ほとんど3mに近い。
先代、第4世代も十分でっかいと思ったけれど、新型はさらにホイールベースで75mm、ボディー全体では60mm長くて、20mm幅広く、5mm高い。「ベントレー・ベンテイガ」「ロールス・ロイス・カリナン」といった超高級SUVまであともうちょっと、というところにまで大型化している。
その狙いは明らかで、つまり、レンジローバーの地位を超高級SUVと同等とまではいわぬまでも、その近くにまで引き上げよう、ということだ。実際、車両価格は試乗車の3リッターディーゼルの最上級仕様で2000万円を超えている。
さりとて、レンジローバーをこんなに巨大化する必要があるのか? こんなに巨大化したら、狭いニッポンでは大きすぎて使えないのでは? という疑問が浮かんでくる。
筆者が個人的にそういう疑念を抱いた要因はデザインにもある。新型のデザイン上の特徴は、2017年発表の「レンジローバー ヴェラール」同様、ボディー表面の凸凹やつなぎ目を極力廃した、いわゆるフラッシュサーフェス化と、ミニマリスムにあるわけだけれど、そんなデザイナーの意図とは別に、リアの縦型ランプが「キャデラック・エスカレード」と重なって見えちゃうのである。
エスカレードといえば、庄野真代。それはマスカレード。エスカレードは現代のほろ馬車。もしかしたら今度のレンジローバーは、♪のんびり行こうよ、オレたちは、といった感じのアメ車的な性格になっているかもしれない……という想像と結びつき、おっかなびっくり、腰がひけちゃう症候群に筆者は罹患(りかん)したといってよかった。...