歴史が支える都会派SUV
ランドローバーのプレミアムライン「レンジローバー」シリーズで、最もコンパクトなモデルが「レンジローバー イヴォーク」。マイルドハイブリッド機構を組み合わせ進化した2リッター直4ディーゼルターボ車の走りを、ワインディングロードで確かめた。
いま見ても新鮮なフォルム
2012年にデビューしたレンジローバー イヴォークは鮮烈だった。2008年のデトロイトモーターショーに出品されたコンセプトモデル「LRX」が、ほぼそのままの形で市販されたことに驚いたのである。ランドローバーはオフロード車の老舗であり、どちらかというと保守的なイメージがあった。だからこそ、クーペを思わせる大胆なデザインを採用したことは衝撃的だったのだ。しかも最初に発表されたのは3ドアモデルのみ。発売時には5ドアも追加されたが、クーペとSUVを融合させるというコンセプトの完成度は高かった。
ランドローバーには当時「フリーランダー」というコンパクトSUVがあり、イヴォーク開発のベースとなった。サイズ的にはほぼ同じだったが、見た目も成り立ちもまったく異なる。フリーランダーはカジュアルなコンパクトオフローダーで、道具感が強かった。イヴォークはレンジローバーファミリーの一員で、プレミアムSUVという色合いが強い。長男の「レンジローバー」が2002年に3代目となって大幅にオンロード性能を強化しており、末っ子のイヴォークも同じ方向性で開発された。
イヴォークは2019年にフルモデルチェンジを受けて2代目になり、2020年に仕様変更。パワーユニットは2種類の2リッター直4ガソリンターボエンジン「P200」と「P250」、そして2リッター直4ディーゼルターボエンジン「D200」の3種類に。それぞれ装備の異なるグレードが用意されていて、今回試乗したのは、ディーゼルモデルの「イヴォークS D200」である。
サイドから見た姿は、いま見ても新鮮だ。ルーフが後端に向かって下降していく一方でショルダーラインは上昇していくから、ガラスエリアはどんどん狭くなっていく。後席のスペースが確保されているか心配になるほどだが、これは視覚を欺く巧みなデザイン。実際に座ってみると十分以上の居住空間がある。...