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(更新: ORICON NEWS

木梨憲武『たくさんの教えられる要素がつまっている』

とんねるずの木梨憲武が10年ぶりに声優に挑戦した『ウォーキング with ダイナソー』が公開中だ。『アバター』のスタジオと『アース』のスタッフが生んだ臨場感あふれる映像で描かれるのは、地球史上最大のいのちの旅の物語! 主役の恐竜・パッチ役をダイナミックかつ愛らしく演じ上げた木梨が、アフレコエピソードと“木梨目線”の注目ポイントを語る! さらに――少年時代のエピソードから今のお笑い界についてまで、幅広く聞きました☆

途中から目が回りはじめて(笑)

──『ファインディング・ニモ』以来となる10年ぶりの声優のお仕事はいかがでしたか?
木梨楽しく、辛かったです(笑)。というのも、7〜8時間スタジオに入りっぱなしで録り続けていたので、途中から目が回りはじめて(笑)。力んだり叫んだりするシーンが続くと体内の酸素がなくなる感覚があったので、たぶんそのせいだと思うんですけどね(笑)。実は当初、スタッフから1日で録り終えるように言われていたんですよ。でも「無理無理!」ってことで、2日間たっぷりやらせてもらいました。完成した作品を観たら、監督をはじめプロのミキサーさんたちの技術力のおかげもあって、うまく仕上がっていたので安心しました。

──恐竜ものはもともとお好きだったんですか?
木梨そうですね。僕の子ども時代の人気者といえば恐竜、怪獣、スーパーカー、インベーダー。同世代のひとは大抵恐竜の世界観に親しんできているんじゃないかな。でも今、親戚の4、5歳の子どもたちの間でも恐竜ブームらしくて、フィギュアとかを集めたりしているんですよ。だから僕としても今回の出演は「あ、ちょうどいい!」という感じでした(笑)。ただ、恐竜についてよく質問されるんですけど、そこまで知識があるわけじゃないので答えられなくて(笑)。これからみんなと一緒に勉強していこうと思っています。

──演じてて印象深かったシーンは?
木梨パッチが女の子恐竜・ジュニパーに恋をする姿ですね。うまく行ったりダメだったり、立ち向かったり諦めたり、でもやっぱり想い続けて追いかけたり。恋をしたことによって、いろいろな出来事が起こります。人間だけでなく恐竜でも恋をしたら同じなんだ、素敵だなあと思いました。この作品を観る子どもたちのなかにも、きっと好きな子がいたりすると思うんです。共感できるんじゃないかな。

──木梨さんご自身が、少年時代の甘酸っぱい記憶を思い出したりは?
木梨キャンディーズの伊藤蘭ちゃんが好きだったのに、ある時期からピンクレディのケイちゃんも好きになってふたマタかけていた自分の哀しさとか、ですね(笑)。『8時だヨ!全員集合』(1969〜85年に放送されたバラエティ番組)でそのふたりが並んだとき、身長差がけっこうあってビックリしたこととかも思い出しました。

──淡い思い出ですね(笑)。物語では、パッチが成長していく姿もしっかり描かれていますね。
木梨親や兄に対して、どんどん大人になっていく様子が描かれているのもいいですよね。物語のなかにたくさんの教えられる要素がつまっているので、この映画が子どもに与える影響は大きいんじゃないかと思うんです。あと、恐竜の大移動も“団体行動とは何か”を教えてくれる。群れという団体行動、ある種の団体競技においては、キャプテンが「南へ行くぞ」と言えば全員が素直に南へ行かなきゃいけない。また様々な役割も隠れて存在していて、先頭を切るフォワードや中盤、ディフェンスがいたりするんですよね。さらに、先輩後輩みたいな上下の繋がりも見えたりして。そういう大事なことも同時に感じられる作品になっているんじゃないかな。

お笑い界には「大変だな、がんばって」

──パッチは正義感にあふれ、みんなを正しいと思う道へ導きます。木梨さんご自身も、団体行動において同様のタイプですか? 状況に応じてひとりうまく生き延びる、ちゃっかりタイプなのかも? と思ったりもするのですが……。
木梨まるっきり誉めてないですね(笑)。まあ、その通りですけど。場面ごとに僕は大きく変わりますから(笑)。さっきまで同じことを言っていたのに、ムードが変わってしまったらそれに従ってた奴を「空気読めないのか」といなします。「いや、さっき言ったこととちがうじゃないですか」と言われても、「さっきはさっき!」と(笑)。

──集団行動の大事な知恵ですね(笑)。やはりサッカー部時代に培われたものなのでしょうか。
木梨中高ずっとサッカー部でしたけど、僕はキャプテンではなくて。「今はそっちじゃないんじゃないの?」とか、キャプテンに対して俯瞰で見ながら指示してたタイプでした。

───そんな木梨さんから見て、2013年のお笑い界というのはどのように映っていましたか。
木梨そうだなあ……。今はとにかくお笑い人口が増えていますよね。プレイヤーが見事に増加している。そのなかで抜け出ることができた者だけが売れていくわけで。組数が多ければ多いほど、確率的に抜け出るのに時間はかかりますよね。だから「大変だな、がんばってね」というしかないな、という気持ちです。

──わりと温かく見守っている感じですか?
木梨そうですね。僕はそろそろドキュメンタリーを中心にやっていこうかなと思っています。従って、BS方面にスライドして行く(笑)。ゆっくり30分歩いてノー編集で、ハワイのことを紹介する番組をBSフジ(『木梨目線! 憲sunのHAWAII』)でやっているので、ぜひ観てください(笑)。実はその撮影がけっこう忙しいんですよ。下見、撮影、さらにまた撮影と。まあ趣味を兼ねているんですけどね。最近は制作までやりはじめました(笑)。

──ファミリー向けの映画を、お子様と観にいった思い出はありますか?
木梨それが、まったくないんです。僕自身が子どもの頃は、家が自転車屋だったから親が忙しかったのでなかったですね。でも小学生時代に「祖師ヶ谷大蔵から新宿へ自転車で行く」という、当時の僕らにとって壮大なテーマを掲げたイベントをよくやっていたんですけど(笑)、ゴールの新宿で仲間とみんなで映画を観たりすることはよくしていました。今、急に思い出しましたけど、あれは冒険でしたね。

──最近はそういう冒険はされてますか?
木梨ひとりでハワイへ行き、撮影の下見をするという大きなイベントはしています(笑)。

──素敵な冒険です(笑)。2014年はどういう年にしたいとお考えですか。
木梨5月から上野の森美術館で個展を開催し、その後、全国ツアーをやるんですが、まずは上野の森を成功させたい。

──個展を開いたりといったアートの活動は、木梨さんにとってどういうものなのでしょうか? 芸能のお仕事とは別という意識ですか。
木梨表現方法のちがいだけですね。アートはキャンパスに自分の思い浮かぶ色や線を表現するわけで、そこにタイトルがあるかないかは自由。ただ、ひとりですべてできますよね。一方、テレビ番組を作るのはチーム。ディレクターや監督、編集や音を録る人などいろんな立場の人がひとつの物を作りますから。絵を描いてておもしろいのは、描きたいと思っても描けなかったり、反対にやる気がないのにできたりすることがある点だったりします。あと、最初イマイチでも途中から出来がよくなってきたり、その逆もあったり。辞め時を「どこかな?」と探りながら描くことも楽しいですね。飽きずに20〜30年やっていますけど、テレビの仕事を含めてやることの種類が多い方が、まったく同じことだけよりも楽しいんです。

──では最後に改めて、映画の見どころをお願いします。
木梨トップクラスの映像技術と、親子や友だちのストーリーが見事な映画です。どなたが観ても、それぞれの視点で楽しめるはず。僕もその世界に参加できて光栄に感じています。ぜひ3Dの迫力映像で作品を堪能していただけたらと思います。
(文:奥浜有冴/写真:片山よしお)

映画『ウォーキング with ダイナソー』予告編&特別映像

映画『ウォーキング with ダイナソー』


 7000万年前のアラスカ。厳しい冬を生き抜くために南へ向かう草食恐竜の群れに、耳に大きな穴の開いた、ひときわ小さな身体の一頭がいた。やがて彼は群れのリーダーである父を亡くし、兄や仲間ともはぐれ、大きな肉食恐竜や自然の脅威と闘いながら旅をすることになる……。

 映画『ウォーキング with ダイナソー』は、一頭のパキリノサウルスの成長を追いながら、多くの謎に包まれた地球最大の生きもの、恐竜たちが生きた太古の地球を旅する壮大な“いのちの物語”である。

【映画予告編】 【公式サイト】
全国公開中 (C)2013 Twentieth Century Fox

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『ウォーキング with ダイナソー』公式サイト

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