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「男も乳がんになるんだ…」入院着姿のトランスジェンダーに驚きの声「性別関係なく男性も検診に行くべき」
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「男も乳がんになるんだ」24歳で“乳がん”が発覚したときの率直な想い
「24歳のときに乳がんが発覚し、それから1年未満で2回罹患して、2回手術を行いました。発覚した際は『え〜、男も乳がんになるんだ…』と思いました。当初は病気に対する驚きやショックはなかったです」
――手術や放射線治療などの時系列はどういった感じなのでしょうか?
「2024年8月に右胸の乳がんステージ2が発覚し、2024年9月に全摘出手術を行いました。放射線や化学療法は全てせず、定期通院や定期検査、服薬のみでした。その後、2025年3月に左胸の乳がんステージ1が発覚し、2025年6月にステージ2になり、全摘出手術を行いました。このときも放射線や化学療法は全てせず、定期通院や定期検査、服薬のみでした。
そして、2025年7月に手術痕が開き再縫合を行い、2025年8月に運動制限が解除され、リハビリなどを経て現在に至ります。体調不良や再発もないので、問題なく仕事復帰をしています」
「『男性の私が乳がんになるはずがない』と思っていました。女性が気をつけるべき病気で検診も女性だけが行けばいいと無関心でした。でも乳がんになってからは、性別関係なく男性も検診に行くべきと感じるようになりました。がんは早期発見と治療が治癒の鍵です」
病気なんて無縁だと思っていた…「人生は何があるかわかりませんね」
「ただ、早期のがんは自覚症状がほとんどない。だからこそ、『他人事ではない』と意識し、定期的な検診と体に違和感がある際は医療機関を受診する大切さを私が発信しなければと、使命感を持つようになりました。インフルエンザやコロナウイルス、風邪などをひくことすらない毎日だったので、病気なんて無縁だと思っていましたが、人生は何があるかわかりませんね」
――蜘蛛さんは、性同一性障がいであることを公表しています。何歳頃から自身の性に対する悩みを感じていたのでしょうか?
「幼稚園の頃からだと思います。『男の子は元気に鬼ごっこ』『女の子はお人形遊び』みたいな教えに、すごく違和感を抱いていました。周りと合わせたり、期待される男の子でいたいと頑張ったりしていたので、『女の子になりたい』という本音に気づいたり、自分の気持ちを認めたりは、まだできなかったです。22〜23歳のときに性同一性障がいの診断書を手にして、『女の子になりたかった』気持ちや悩みと初めて向き合うようになりました」
「『言ってやったぞ!』と思いました。最初はどうしても言いたくなかったのですが、自分と似たような境遇の子の背中を押せる人になりたかった。夢のために勇気を出して覚悟を決めた自分に、ワクワクできるようになりました」
――トランスジェンダーであることも公表しています。手術やホルモン注射など、実際にどのようなことをしているのでしょうか?
「睾丸摘出手術をしました。性同一性障がいの公表前に、誰にも言わずひっそりと。何事もなかったように仕事をしていたので、正直相当頑張りました。女性ホルモン注射は(がんで治療を中止した期間を除いて)1年以上、打ち続けています。睾丸摘出をして男性ホルモンの生成ができない体なので、ホルモン投与をしないと体内バランスが保てません。今は週1回ホルモン注射を打っています」
「乳がんになった原因が“トランスジェンダーの治療”だと断言はできません。ですが、がん(ホルモン受容体陽性乳がん)になった、もしくはがんを早期発見できた要因の1つが、“ホルモン注射”や定期通院だと私は思っています」
――性同一性障がいで悩んでいる方に、自身の経験を通していま言えることはありますか?
「リスクなしで性別は変更できません。一度治療を進めてしまえば後戻りはできません。自分の気持ちや体、人生のプランときちんと向き合って、“自分を愛せる選択”を取ってほしいです」
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