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矢田亜希子、恋愛と結婚は別「結婚で大切なのは“してあげる”努力」 今は結婚願望ゼロ

 1995年の大ヒットドラマ『愛していると言ってくれ』で、鮮烈な俳優デビューを飾った矢田亜希子。その後、『やまとなでしこ』『僕の生きる道』『白い巨塔』など、数多くのドラマで活躍。11日スタートのドラマ『ナースが婚活』(テレ東系)では、12年ぶりに主演を務める。結婚相談所の代表役を演じるにあたって、“婚活”や“結婚”への価値観を聞いた。

12年ぶりドラマ主演に「やりがいを感じています」 結婚は「受け身だけじゃ続かない」

――今回、12年ぶりのドラマ主演ということで、意気込みはいかがですか。

矢田亜希子主演が12年ぶりということは、私もニュースで見て知りました(笑)。これまで主演にこだわったことがなかったのもありますが、改めて「そうなんだ!」とハッとして、身の引き締まる思いですし、やりがいを感じています。

――脚本を読まれた感想は?

矢田亜希子婚活の実態も知ることができますし、結婚と恋愛の違いを感じました。恋愛は、出会って、付き合ってみて、“なんか違うな”と思ったらお別れがきたりもしますよね。でも婚活は、最初から自分が理想とする人を提示して、マッチする人を探して、会って話して、検討して、結婚したいかどうかの意思表示をしていくのが「婚活」なんですよね。システムもしっかりしているので、本当に結婚したい人にとってはすごく良いなと思いました。
――結婚相談所の代表役として、何か役作りや準備はされましたか?

矢田亜希子私自身は「婚活」をしたことがなかったので、色々調べましたね。まずは何人とでもできる仮交際があって、そこから真剣交際していいのは一人だけ。そういう段階があることも初めて知りましたし、「なるほど」と気づかされることが多いです。そういう段階を踏むと結婚生活も上手くいきそうだなって、勉強になっています。

――特に印象に残っているシーンやセリフはありますか?

矢田亜希子第2話で、不倫に悩むナースに対して、絶対にしてはいけないということを、「絶対にダメ」と言うのではなくて、「不倫はドラマ、ファンタジー、幻想」と諭すシーンがあるんです。陽子さんが言うことで、お説教のようではなく、耳を傾けてくれる台詞になっているなと思いました。
――婚活において、大事なことは何だと思われますか?

矢田亜希子恋愛とは全く違って、待っているだけじゃダメで、自分がちゃんと「選ぶ側」にならないといけないんですよね。相手に選ばれる、選ばれないではなくて、自分から相手を選ばないといけないし、幸せになろうっていう努力が必要なんだなと。結婚したいんだったら、自分がそう思ってもらえるように普段から心がけたり、努力したりすることが大切だということを、陽子さんを演じながら「なるほどね〜」と共感しています。

――では、婚活ののち、幸せな結婚生活を送る上で大切なことは何だと思われますか?

矢田亜希子それも、婚活をした時点で身につけられるのかなと思いますが、何かしてもらうだけじゃなくて、何かしてあげる努力じゃないですかね。結婚生活を続けていて、「何だかな」と思った時に、ふと自分の行動も考えてみるべきなのかなと。受け身なだけじゃ続かないので、お互いに思いやりの気持ちを持つことが大事だと思います。
――結婚と恋愛は別だと思われますか?

矢田亜希子そうですね。恋愛は「良いな」と思ったら一緒にいて、楽しい時間を過ごせたら良いのかなと。だから、結婚っていうイメージが沸かなかったら、大して努力しないかもしれないですよね。でも、結婚したいと思ったらやっぱりそれなりの覚悟があって、お互い努力をしていくので、そこが一番大きな違いだと思います。

――矢田さん自身は、婚活にご興味はありますか?

矢田亜希子ないですね(笑)。今回、カウンセラーを演じるに当たってシステムに興味はありますけど、私自身は今、誰かと結婚したいっていう気持ちが本当にないので。でも、いずれ結婚したいと思ったら、すごく良いシステムだなと思います。そういう意味では、今結婚に興味がない方にも楽しんでいただけるドラマになっているので、ぜひ注目していただきたいですね。

コストコ密着「最初はイヤだった」 俳優としてバラエティ出演に悩んだ過去

――デビュー作の大ヒットドラマ『愛していると言ってくれ』以来、来年で30周年を迎えられますが、振り返っていかがですか?

矢田亜希子当時は高校1年生で、本当に怖い物知らずでしたね(笑)。再放送もされていて、当時観ていなかった若い世代からも感想をいただいたりもして。今思うと、「本当になんていうデビューだったんだろう」と思いますし、すごいことしちゃったなと、改めて重大さを実感しています。

――当時は、どのような思いで撮影に臨んでいたのでしょうか?

矢田亜希子手話があって、セリフを覚えなきゃいけないって、とにかく目の前のことだけを一生懸命やっていた感じです。当時はマネージャーもつかずに一人で現場に行っていたので、お兄ちゃん役の豊川悦司さんにもたくさん支えていただきましたし、監督やスタッフさん、皆さんにすごくお世話になって、今でも全員、鮮明に覚えています。
――最近では、『ラヴィット!』のレギュラーなど、バラエティでも広くご活躍ですよね。

矢田亜希子きっかけは『沸騰ワード10』でした。実生活でコストコに行っているのをブログで見たスタッフさんが、オファーをしてくださって。「私生活でコストコに行く時に、カメラを回させてください」って言われたんですけど、最初は「え、イヤです!」って(笑)。「私のプライベートな買い物に密着しても、誰が観たいの?」と思って(笑)。でも、悩んだ末に出てみたら喜んでいただけたんですよね。「いいんだ、私でも?」と思いましたし、役を演じていない、素の自分の言葉で話しても喜んでくださる方がいることを知れて、すごく嬉しかったです。

――以前は、役のイメージなどもあり、俳優たるもの、バラエティであまりプライベートを晒さない方が良いといった風潮がありましたよね。

矢田亜希子そうですね。私も、ドラマの番宣でバラエティ番組に出させていただく時、役ではなく自分の言葉でどう話すのか悩んだこともありました。もちろん役だけに徹している方もいらっしゃいますけど、今はSNSやバラエティ番組で素をさらけ出すのもいいんだと思えるようになりました。そうすることで小さいお子さんも含め、幅広い方に知っていただくことができて、すごく嬉しく思います。

――今後、演じてみたい役や目指す先を伺えますか?

矢田亜希子昔からずっと思い続けていることですが、作り手側に“この役を矢田亜希子にやってほしい”と思ってもらえたら嬉しいですね。そのためには、日常的なプライベートな時間も、日々充実させていきたいですね。


(取材・文=辻内史佳)

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