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車内熱中症は大人も危険、「15分で人体に危険なレベルに」JAFが夏のドライバーに注意喚起

 暑い時期になると、車内熱中症の危険性が高まる。よく耳にするのは子どもやペットの事故だが、「大人であってもその危険性は十分にある」と、JAF(日本自動車連盟)担当者。夏のドライバーに注意を促す。

日陰に駐車してもダメ? “炎天下”駐車との車内温度の差はわずか

 JAFが過去に実施した車内温度の検証テストによると、気温35℃の炎天下に駐車した車内の暑さ指数は、窓を閉め切った状態でエンジン停止後、わずか15分で人体にとって危険なレベルに達することが分かっている。

 検証では、室温25℃に設定したミニバンを、気温35℃の炎天下で4時間(午後12時から16時まで)置いたところ、車内の最高温度は【対策なし】の黒の車 で57℃、サンシェードを装着したもので50℃、3cm窓を開けていた状態の車でも45℃を記録している。

「車を日陰に駐車していたとしても、気温35℃の炎天下で駐車していた車とその車内温度の差はわずか約7度でした。駐車場所に関わらず外気温が高温である場合は注意が必要です。少しの時間であっても子どもやペットをおいて車を離れないでください。そして、大人であっても十分に注意が必要です」(JAF担当者/以下同)

 実際、2021年にJAFが実施したTwitterキャンペーン『あなたの熱中症を教えて』では、大人が車内熱中症になりかけた経験が寄せられたという。

「少しでも暑いと感じる時は、無理をせずエアコンを」

「寄せられたエピソードは、“家族を迎えに行き、待っているあいだ、エアコンを切っていたら熱中症になりかけた”というものでした。大人でも少しでも暑いと感じられる際は、無理をせずエアコンをかけるなど熱中症回避のため行動してください」

 また、炎天下で駐車した場合は、車内に戻った時にも慎重な行動を呼びかける。

「日に当たった金具は高温になることがあります。チャイルドシートの金具などがお子さんに触れてヤケドする可能性もあるので、注意を向けてください」

 JAFの実施した車内温度の検証テストでは、他にもついついやりがちな「ダッシュボードに物を置くこと」の危険性も明らかになっている。ダッシュボードは車内の温度よりさらに高温になり、スマートフォンは高温に耐えられず、警告画面が表示され、一時的に使用不能に。100円ライターは2〜3時間でケースに亀裂が生じガスが抜けた。

 夏休みが始まり、車で出かける機会が増えるこの時期。「ほんのちょっとだから…」と言った少しの油断が家族や自身の車内熱中症につながりかねない。今一度、リスクを理解し、快適な車内温度の設定や水分補給といった対策をとり、安全安心なドライブを心がけたい。

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