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猛暑の中で4時間…個人ボランティアが猫を保護、「ほんの少しの協力」が不幸な命を救う
粘りに粘った個人ボランティア、『ねこけん』でも“待機児童”がちらほら…
そんな状況のなか、ある個人のボランティアが立ち上がった。「子猫をなんとか保護して、優しい家族の元で暮らしてほしい」、そんな思いがあったという。とはいえ、気温が30度をゆうに超える猛暑が続いた6月下旬。保護は難航を極めた。
「猛暑の中で4時間、粘りに粘ったそうです。それでもなかなか捕まえることができず、他の個人ボランティアさんの協力も得て、まずはやっと3匹を保護。さらに後日トライして、なんとか4匹目を保護することができたそうです」
そんな個人ボランティアの尽力があり、ついに保護することができた子猫4匹。初期処置を済ませて、『ねこけん』の子猫専用ルーム“チマチマキンダガーデン”にやってきた。キンダガーデンにいるのは可愛らしい子猫ばかりだが、あまりに多くが保護されてくるために満員御礼状態。“待機児童”もちらほら出ているという。それというのも、今はちょうど「子猫のシーズン」だからだという。
「4月から10月にかけては、子猫のシーズンと言われます。寒い時期に生まれても、外の厳しい環境ではなかなか育たない。やはり、温かい時期のほうが増えてくるんですね。それだけに、今は『ねこけん』にも全国各地から子猫が空輸されてきます(笑)。病気を持っていたりする子もいるので、なかなか大変ですね」
「私には何もできない」からの一歩を、行政側からの補助も
ただ、こうしたTNR活動も、保護団体やボランティア任せでは限界があるのは確か。『ねこけん』にも「猫をなんとかしてほしい」「私には何もできないから」といった依頼は数多く寄せられるが、団体もボランティアも無償で行っていることであり、行政側でもない。すべてに対応するには、どうしても時間がかかってしまうという。
では、一般の人にも何かできることはあるのだろうか。世に猫好きは多いとはいえ、実際に捕獲・TNRをするとなると二の足を踏んでしまうし、やり方がわからない人も多いだろう。そんな中で、もしもそうした猫を見つけたら…。
「保護団体やボランティアの方でなくても、捕獲はできると思います。私も最初はまったく経験がなく、教えてもらってすぐにできるようになりました。猫を捕まえるには捕獲器を使うのですが、うちではアメリカから輸入したものを扱っていて。行政の方にもお分けしているのですが、奥の壁をアクリル板に変えたことで猫が入りやすくなっています」
実際、区や市によっては、捕獲器を貸し出していたり、不妊・去勢手術の助成金を出していたりするところもある。保護団体ばかりに頼るのではなく、家の周りだけでも個人が何かできるのであれば、より少ない時間と労力、予算で済む。
「ほんの少しでも協力をいただけるなら、保護団体にとってはとてもありがたい」と溝上代表。保護団体に協力できれば、それは猫たちを救うことにもなる。不幸な命を少しでも減らすために、一人一人ができることを考えてみるときなのかもしれない。
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