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ホラー映画に詳しくなりたい! 特集上映中のジョン・カーペンターを攻略

 SF・ホラー作品でカルト的な人気を誇るホラー映画の帝王ジョン・カーペンター監督。『ハロウィン』(1978年)、『遊星からの物体X』(82年)など数々の名作を生み出し、多くの映画ファンに愛される名匠の一人だ。昨年公開された『ハロウィンKILLS』(21年)では音楽を手がけるなど多才に活躍している。

 クリエイターたちに多大な影響を与え続ける存在でもあり、カーペンターの熱狂的ファンであることを公言するのは、J・J・エイブラムス、クエンティン・タランティーノ、ロバート・ロドリゲス、エドガー・ライトなど、鬼才のビッグネームぞろい。彼らは皆、自身の作品でカーペンターへのオマージュを捧げている。

 そして、空前の80年代ムーブメント旋風が巻き起こっている昨今。『イット・フォローズ』(14年)、『サマー・オブ・84』(17年)、『IT/イットTHE END“それ”が見えたら、終わり。』(19年)、『レディ・プレイヤー1』(18年)、Netflixドラマ『ストレンジャー・シングス』などのヒット作が80年代映画へのノスタルジーが込められた作品として記憶に新しいが、これらの作品にもカーペンターオマージュシーンを見つけることができる。

 そんなカーペンター監督によるSFホラーの金字塔、『ニューヨーク1997』、『ザ・フォッグ』、『ゼイリブ』の3作品を初めて4Kレストア版で特集上映する「ジョン・カーペンター レトロスペクティブ2022」が、2022年1月7日(金)から1月27日(木)の3週間限定で、ヒューマントラストシネマ有楽町、新宿武蔵野館、アップリンク吉祥寺にて開催中(全国順次開催)。スクリーンというタイムマシーンで、J.カーペンターの世界へ、GO!

『ニューヨーク1997』

 1981年の劇場公開から40年ぶりにリバイバル上映される『ニューヨーク1997』。本作で描かれるのは犯罪率400%を越えたニューヨーク、政府はマンハッタン島をアメリカ最大の監獄として囚人たちを閉じ込めていた。元特殊部隊の囚人スネーク・プリスキン(カート・ラッセル)が、体内に埋め込まれた時限爆弾の解除と引き換えに、監獄のギャングたちの人質となった大統領を救出! 眼帯を左目に、銃を右手に襲いかかる敵を次々とぶっ倒す! 地下プロレスに障害物だらけのカーチェイス…なんでもありのSFアクションの傑作。

監督・脚本:ジョン・カーペンター
出演:カート・ラッセル、リー・ヴァン・クリーフ、アイザック・ヘイズ
1981年/アメリカ/99分/原題:Escape from New York
(C) 1981 STUDIOCANAL SAS - All Rights Reserved.

『ザ・フォッグ』

 ラジオから濃霧注意報! 100年前の怨みを晴らすために霧と共に現れた亡霊たちが港町アントニオ・ベイの住民たちを襲う隠れた名作ホラーと名高い『ザ・フォッグ』。家に侵入する際は律儀にノックをする亡霊、町を救うのは生放送で殺人霧の行方を必死に伝える灯台のラジオDJ!

監督・脚本:ジョン・カーペンター
出演:エイドリアン・バーボー、ジェイミー・リー・カーティス、ジャネット・リー
1980年/アメリカ/99分/原題:The Fog
(C) 1979 STUDIOCANAL All Rights Reserved.

『ゼイリブ』

 監督がプロレス好きすぎて、主人公に全米人気プロレスラーのロディ・パイパーを起用。あるサングラスをかけると街はドクロ顔のエイリアンにあふれ、サブリミナル戦略で地球侵略が始まっていることを知る。サングラスのみで見分けられる敵とライフル片手に戦え! カルト的な人気を誇るSFスリラー。

監督・脚本:ジョン・カーペンター
出演:ロディ・パイパー、メグ・フォスター、キース・デヴィッド
1988年/アメリカ/94分/原題:They Live 
(C) 1988 STUDIOCANAL S.A.S. All Rights Reserved.

レトロスペクティブ2022オリジナル VHS風ビジュアル

 デザインは『ミッドサマー』、『デッド・ドント・ダイ』、『サスペリア』などのビジュアルを手がけてきた、グラフィックデザイナーの大島依提亜(おおしま・いであ)氏が担当。『ニューヨーク1997』では、倒れた自由の女神像が目を引き、スネーク(カート・ラッセル)をアイコン的存在としてレイアウト。『ザ・フォッグ』では、殺人霧が迫るその瞬間を捉え、“絶叫クイーン”ことジェイミー・リー・カーティスの今にも叫び出しそうな表情がインパクト大だ。

 『ゼイリブ』のビジュアルには、サングラスをかけると突如現れるドクロ顔のエイリアンが、でかでかと登場! 一度見たら忘れられないこのエイリアンを描いたのは、『ブックスマート 卒業前夜のパーティーデビュー』、『戦場のメリークリスマス』、『愛のコリーダ』でビジュアルのイラストを描きおろしたイラストレーター、サイトウユウスケ氏。地球を偵察にきた宇宙船や後ろのサブリミナル看板にも注目だ。

 大島氏は「虐げられた人々が都市ごと巨大な壁で分断される/巨大なビルボードに同じ言葉が必要に繰り返される/ワールドトレードセンターに飛行機が…/何か良からぬものが蔓延し、それが何かはよくわからない/すぐ隣にいるこの人もすでにアレかもしれないと疑心暗鬼になる。これらすべてはジョン・カーペンターがかつて作った映画の中の出来事である」と、コメントを寄せている。

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