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(更新: ORICON NEWS

「早くどけよ、豚ァ!!」いじめ、拒食、過食、うつを乗り越えて…美麗に変身したロリータ女子大生

 周囲からは豚と蔑まれ、自らも「変態っぽい」と語る高校時代の写真と、まるで人形のような容姿の現在の写真…。ひと目見ただけでは同一人物に見えない2枚の写真を並べてツイートしたのは、女子大生の幽山あきさん。拒食、過食、うつの症状なども経験したと語り、現在は小説や歌などもSNSに投稿している彼女に、変わろうと思ったきっかけ、多方面での活動に取り組んでいる理由などを聞いた。

異性からのいじめ、同性からの腫れもの扱い…「“笑うこと”そのものに慣れていなかった」

――同一人物に見えないほどの変身ぶりですね。素の状態の写真をアップされることに迷いや葛藤はありませんでしたか?

幽山あき とくに抵抗はなかったです。もともと化粧や加工にこだわっていることは明言していたので、それで陰口を言われるようなら、その人とはその程度の関係…というふうに割り切っていました。

――素の状態のお写真は、何年前のものですか?

幽山あき 高校1年生のころなので6年前ですね。見比べてみると逆に、今より老けてるんじゃないか?と思うくらいです(笑)。中学生時代は、とにかく容姿についていろいろ言われて、いじめに合っていて、拒食、過食、うつなども経験しました。ゲームセンターで『太鼓の達人』をやっていたら、後ろに並んでいた人たちから「早くどけよ、豚ァ!!」と言われたこともあって。生きることを諦めようかと思ったこともありました。高校で女子高に進学したので、そうした異性からのいじめはなくなりましたが、なんとなく腫れもの扱いされているような感覚は、その後もずっとありました。

――当時の容姿に対しては、あまり良い思い出はない感じですか?

幽山あき 創作活動が好きだったので、「モノづくりや学校の成績などで、陰口を言った人たちを見返してやる!」という気持ちで日々を過ごしていました。

――嫌な思いをしても、それを忘れて打ち込めるものがあったというわけですね。いま現在、改めて高校時代の写真をご覧になられて、思うところはありますか?

幽山あき なんというか、笑い方が変態っぽいですね(笑)。“笑うこと”そのものに慣れていなくて、表情の作り方もよく分かっていなかったように思います。見ていて悲しくなりますね。

外見に変化があったことで、人前で自然に笑えるようになった

――ツイートに対して、周囲はどのような反応ですか?

幽山あき 「どっちの姿も魅力的だよ」みたいな、素敵な言葉をいただいています。大学の友だちに見せたら、ほとんどの子が悲鳴を上げて驚いていますね(笑)。「わざとブサイクな写真を使ってるんでしょ?」とか言われるんですけど、どの写真を見てもこの顔なので…。とはいえ、嬉しい反応をしてくれる人が多いので、写真を大勢の方に見てもらえて良かったなという思いです。

――現在は大学生なんですよね。

幽山あき はい。年齢は21歳で、芸術系の大学に通っています。課題や自主的な活動でさまざまなモノづくりに取り組んでいて、被写体としての活動もその一環です。おもな発表の場はSNSですね。

――ロリータファッションに身を包んでいますが、変わりたいと思ったきっかけはありますか?

幽山あき 高校が女子高だったというのが大きいかもしれません。つねに美容やダイエットに関する話が飛び交っていたので、自然と情報も入ってきて。最初はあまり興味はなかったけど、気づいたら結構な知識が身についていました。高校がファッション専攻もあるようなところだったので、周りにいる子がみんなオシャレで。ロリータファッションとか、そこで初めて知ったことも多くて、だんだんと興味を惹かれていき、自分でも着るようになりました。

――美容やファッションに興味を持つようになったことで、日常の生活にも変化はありましたか?

幽山あき 人前でも自然に笑えるようになったといいますか、笑うことが多くなった気がします。あと、今までは出歩くとき、うつむいていることが多かったんですけど、普通に前を向いて、他の人の顔色や目線を気にせずに歩けるようになったのは大きな変化ですね。以前は表情筋が死んでいたけど、それが改善されたことで、「人当たりが良くなったね」とも言われるようになりました。

――写真の他にも、YouTubeに動画をアップされたり、小説や歌なども投稿されたりと、さまざまな活動をされていますね。

幽山あき 気になったものに片っ端から手を出しています。いじめられた経験はストーリー作りにも役立つので、「せっかく発信できる場があるのだから活用しよう!」という感じですね。こうやって形にして誰かに伝えることで、ようやくモヤモヤとした思いを払しょくできた気がします。

――今後ますますのご活躍、期待しています。それでは最後にお聞きしたいのですが、そうした多彩な活動も、美意識向上に繋がっているのでしょうか?

幽山あき そこは間違いなく繋がっていますね。好奇心で得た情報は自分自身で試したくなる。そうして試した経験は人にも話したくなる…というサイクルで、いろんなことにチャレンジしています。あと、容姿が良くなれば、私の見た目に興味を持ってもらって、そこから創作物も見てくれる人が増えるんじゃないか? という考えなので、今後も創作活動と美容の探求は、同時進行で進めていくつもりです。



取材・文=ソムタム田井
幽山あきさんSNS
Twitter:@akiyuyama
Instagram@aki_yuyama

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