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フジ王道コント番組復活の裏側、『ピカル』の無念晴らす演出Pが“視聴率とれない”コントに懸ける思い

ドリフターズ時代から脈々と受け継がれるノウハウ、“安全に崩れ落ちる”美術スタッフの熟練技

  • 新しいカギ

    『サカガミくんとオオタくん』左から)丸山礼、菊田竜大、松尾駿、せいや、秋山寛貴 (C)フジテレビ

 数々の伝説的コント番組を生み出してきたフジテレビの原動力は、「画面には映らない美術・技術・制作スタッフのノウハウとプライド」にあると木月氏は語る。

「制作スタッフが台本を100%作り上げた上で収録に臨むのが、スタジオコントというもの。さらに芸人さんが現場で繰り出すアドリブが、100%を超える笑いを生み出します。その笑いの要素をいかに逃さずに面白い画面サイズに納めるか、カメラを切り替えるかといった技術スタッフの技能と経験値が問われるのがコント番組です」

 広大なスタジオに大掛かりなセットを組めるのも地上波のコント番組ならではで、劇場やYouTube等とも異なる笑いが生まれる要素でもある。

「たとえばドリフターズさんなどがよくやられた、組み立てられたセットがガラガラと崩れ落ちるコント。フジテレビにはああいった大仕掛けを安全に成立させてきた熟練の美術スタッフがいますし、またそのノウハウは若手スタッフにも脈々と受け継がれています。『新しいカギ』でも、そういった予算と技術がなければできない仕掛けをどんどん披露していきたいと思っています」

バカ殿、パーデンネン、ノリダー…人の心に刺さるのは“キャラクター” コンテンツに溢れた今、“みんなで共有するネタを”

  • 新しいカギ

    『ぶっとび!飛美男くん』左から)松尾駿、粗品、鷲見玲奈、藤本万梨乃フジテレビアナウンサー(C)フジテレビ

 もちろん主役は画面に映る芸人たち。さまざまなジャンルのコントの中でも、木月氏は「人気キャラクターを生み出したい」と抱負を語る。

「ある大物M Cの方が言っていたんですが、『人々の心に刺さるのはキャラクターである』と。伝説に残る芸人さんは日本人の心に刻まれているキャラクターがあるんですよね。志村けんさんのバカ殿しかり、明石家さんまさんのパーデンネン、木梨憲武さんの仮面ノリダー、内村光良さんのミル姉さん、ガレッジセール・ゴリさんのゴリエなど、コント番組からは数多くの愛されるキャラクターが誕生してきました。『新しいカギ』の正月特番ではチョコプラ・松尾さんが扮する『ぶっとび!飛美男くん』が好評で、SNSに二次創作イラストが多く投稿されていてうれしかったです。芸人さんにとって番組終了後も財産になるようなキャラクターがここから生み出せたら本望ですね」

 子どもたちがコント番組の人気キャラを真似する光景もかつてはよく見られたが、コンテンツに溢れた今の時代、そうした「みんなでネタを共有する」現象はなかなか起きにくくなった。しかしチャンネルを合わせれば勝手に流れてくるのが、地上波テレビの懐の深さ。その特性を存分に発揮して、全国を爆笑の渦に巻き込めるのか?同番組が成功するか否かで、今後のコントコンテンツの行方が大きく左右することは間違いない。

(取材・文/児玉澄子)

『新しいカギ』

【放送内容詳細】
4月より毎週金曜20時に、コント中心の総合お笑いバラエティー番組『新しいカギ』のレギュラー放送が決定!

チョコレートプラネット (長田庄平、松尾駿)、霜降り明星(せいや、粗品)、ハナコ(菊田竜大、秋山寛貴、岡部 大)という今、最も実力があり人気も 兼ね備えたお笑い芸人たちが一体となり、“今”を取り入れた旬な設定ネタコント、強烈キャラコントなどから、音楽企画やゲーム企画、ロケ企画に加えて、『新しいカギ』というタイトル通り、全く新しいお笑いバラエティー企画まで、地上波テレビだからこそできる、幅広いジャンルで日本中を笑わせる!

【出演者】
チョコレートプラネット(長田庄平、松尾 駿)
霜降り明星(せいや、粗品)
ハナコ(菊田竜大、秋山寛貴、岡部 大)

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