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クズなのに嫌われない&実は仕事も有能? 令和における“ノリスケ的生き方”への羨望

時代がノリスケに追いついた!? 最小の労力で最大の成果を生み出す、令和時代の“理想の生き方”

 こうしたストレスフリーな「ノリスケ的生き方」は、なにかと叩かれる現代社会において実際に通用するのだろうか? しかし考えてみれば、かつての昭和的な「勤務時間が長い=残業すればするほどいい」とされる考えは、令和の今となってはもう古臭く、非効率的ともされている。むしろ手を抜くところは抜き、ときには大胆に人に頼ることをためらわない“巻き込み型”の事業推進を是とする風潮が年々高まりを見せており、最小限の労力で最大限の成果を引き出す効率化が評価されるようになってきた。それはまさに、社会に最適化した「ノリスケ的生き方」といえる。
 
 ストレスによって精神的に追い込まれることもなく、手抜きや人に頼ったりしても、持ち前の人当りや面倒見のよさで人間関係も良好…このバランス感覚のよさはもはや誰もが持っているものではなく、ノリスケはむしろ仕事ができる「天才的なビジネスパーソン」かもしれないのである。

 そして担当作家の大御所・伊佐坂先生に対して物怖じもせず、ガンガンと懐に入っていくノリスケの度胸は、忖度よりも“数字”を重視する成果主義に移行している多くの企業にとって重宝する人材であるはずだ。加えて、子どもからも慕われ、陽気で茶目っ気のある親しみやすい性格は、職場でもフラットな意見を出しやすい雰囲気を作ってくれるだろう。そう考えると、ノリスケの「憎みきれないろくでなし」的な性格とは、実は誰しもが憧れるが、なかなかたどり着けない令和の時代の「理想の生き方」なのである。

 コロナ禍の今、ストレスフリーなノリスケであれば、テレワークと称しながら仕事をサボったり、寝そべったままオンライン会議に参加し、その姿が映し出されて怒られたりもしていることだろう。だが策士・ノリスケのことだ、あの手この手を使って肩の力を抜きつつ、軽やかに仕事をこなす「ノリスケ的生き方」をきっと実践していることだろう。

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