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橋本愛、のんと7年ぶりに共演で“心で会話している感覚”「玲奈ちゃんは今でもずっと憧れの人」
女優の仕事は“精神衛生上よくない”「上にいくほど、想像できない孤独や苦しみがある」
のん綿矢さんと大九監督は映画『勝手にふるえてろ』でもタッグを組まれていたので、今回第2弾に呼んで頂けてとても嬉しかったですね。「私でいいんだ!?」って、興奮しました。
橋本私もお2人がタッグを組んだ作品を観て楽しんでいる側だったので、関われることになってすごく嬉しかったです。原作を読んだ時、ポップだけど人間の深淵を描いていて、ダークな面もチャーミングに表しているのが印象的でした。映画にしたら絶対にかわいらしくて楽しい映画になると思いましたし、軽い気持ちで観られるけど、ちゃんと心を射抜かれる作品になると感じました。
のんそうですね。意識している人の前でなんでもない風を装っちゃうところとか、心の中では浮かれているけど見せないようにする感じは、共感する部分がありました。年上ぶってすかしちゃうところも、すごくおもしろかったです。あとは、多田くんが出て行った瞬間に態度を変えたりする気持ちも、すごく分かりましたね。
――のんさん自身も、似たタイプなのでしょうか?
のんうーん、私もみつ子のように隠して見せないようにすると思いますが、だんだん耐え切れなくなって自分の中には収めきれず、表に出してしまうかもしれないです。わかりやすいタイプなので、ばればれになっちゃうと思います(笑)。
橋本みつ子からどう見えていても、皐月自身の心の中は、不安と恐怖でいっぱいなんですよね。だから、原作では能面みたいなというか、あんまり笑わないキャラクターなんです。でもみつ子からは幸せに見えてなければいけないので、そのバランスが難しかったですね。幸せ濃度を高めつつ、不安や恐怖を悟られないように演じていました。
――女優さんも華やかに見える世界ですが、孤独な部分や目に見えない大変さがたくさんあると思います。
橋本今回皐月をそうやって重ねて考えたことはなかったです(笑)。でも確かに、女優のお仕事は華やかに見えるかもしれないけど、とても泥くさい仕事だとは思っていて。すごく心を使う仕事なので、精神衛生上あんまりよくない気もします(笑)。それに、上にいけばいくほど、周りに誰もいなくなるとも思うんですよね。だから私自身、常日頃からうまくいってたり輝いて見える人には、想像できないほどの孤独や苦しみがあるんじゃないかなと思っています。