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ORICON NEWS
言われる前にけん制? 女性タレントによる自称「BBA」の心理
自虐ではなく自衛? 急増する自称「BBA(ババア)」の女性たち
先日行なわれたゲームアプリの記者発表会では、AKB48の柏木由紀(27歳)が秋元康から「これからは指原と柏木のババアコンビで頑張るしかない」と言われたエピソードを告白。柏木は「27歳でババアとは腑に落ちない」としながらも、「秋元さん公認になるならば、AKBの“おつぼねババア”として、まだまだグループのために頑張れたら。さっしー(指原莉乃・25歳)と図太くいると思います」と宣言した。前述の辻希美(31歳)の「洗濯ババア」発言や、木下優樹菜の「29歳BBA(木下)と46歳JJY(=ジジイ。夫の藤本敏志)より」発言のように、BBAは“自虐”というよりは“自衛”の意味を持っているのかもしれない。
こうしたBBA発言は芸能界だけではなく、一般社会にも浸透している。女性が多く在籍する会社で、年上の女性社員を煙たがって(あのBBA…)と陰口を叩くのは普通だとしても、SNS上で自分の意見を述べた後、言い訳するかのように(まあBBAですけど…)的な感じで使ったりもする。しかし、若い女性に過剰に「BBA」と自虐されても、(何もそこまで…)と対処に困ってしまう場合が多いこともたしか。
若いとも年配者とも言い切れぬアラサー世代の抱えるジレンマ
また、自分の若さのピークが過ぎたことを自覚し、市場価値が下がったことを受け止め、謙遜ではなく本気で自分をBBAと思っている場合もあるだろう。あるいは逆に若かったがゆえに、「若いだけでは何もできない」とか「まだまだ仕事を任せられない」などとして一人前と認められずにチャンスを逃してきた人が、ようやく若さを手放して自分に自信を持つこともある。その場合、自分より若い世代に対しては、(あなたたちより物事を知っているし、大人ですけど…)という“マウンティング”の意味合いも出てきそうだ。さらに言えば、そこには「BBAと自虐ネタにできる自分って器が大きくない?」という“承認欲求”すらあるかもしれない。
一方で“年齢に抗わない生き方”が評価されている現状も
元フジテレビアナウンサーの近藤サト(50歳)は、最近は白髪を染めずにグレーのヘアーで番組に登場し、「なんかかっこいいと思った」、「和服が似合ってて素敵」などSNSでは賛美と共感の声が上がった。水曜レギュラーを務める『ひるキュン!』(TOKYO MX)では、七夕の短冊に「白髪が増えますように」という願いを書いてネットで話題になったが、ORICON NEWSの取材に対しても「頑張って若作りしても、若い子にはバレるんです。『変わらないですね』は『変わったね』っていうこと(笑)」としながらも、「年齢に抗わないのは、若さにしがみつかないということ。若さにしがみつくのは“時代遅れ”だと思います」と語っている。
高齢化社会が進む日本では近い将来、それこそ現実問題として「BBA」や「JJY」だらけになることが予想される。今後はBBAになることは当たり前として、“ありのまま”を普通に受け入れることができる環境作りも必要になってくるだろう。SNSなどのメディアを通して、BBAという言葉もよりポジティブに使われる社会になることを期待したい。