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ORICON NEWS
バラエティ番組の可能性を広げるロボットの“図々しさ”
ボキャブラリーも豊富! 自然な会話もこなす“進化したロボット”が活躍
このロボットが芸能人と旅をするのだが(初回、第2回ははしのえみと花子、第3、4回はMCを務めるオードリー・春日俊彰と太郎)、番組のテーマでもある「あなたの宝物を教えてください」、「あなたの名前を教えてください」といった紋切り型“以外”のセリフをロボットがときどき突っ込むところが番組の“味”となっている。
11月26日放送分では、春日がリアカーもしくは充電台のようなものに太郎を載せて移動している際に、「平成版『子連れ狼』みたいだな。“ちゃーん”って言ってみ?」と言われた太郎が、素直に、かつそれっぽく「ちゃーん」と答える有能さを見せた。しかし、セリフを記憶したことをアピールしたいのか、場違いなところでもぶっ込んでくるボケも発動。ロボットならではの天然っぷりで笑いを誘っていた。
“撮れ高”を生み出す、ロボットならではの“忖度”しないズケズケした言動
実際、ロボットならではともいえる、相手の心を“忖度”しないズケズケした言動は、芸人には必要不可欠な“図々しさ”でもあり、立派な“天然キャラ”ともいえる。人間であれば腹が立つだろうことも、相手がロボットなら(まあ、しょうがないか…)と許されてしまい、そして何だかんだ言っても、行った先でしっかりとエピソードを作ってくるあたりは、もはや一人前の“撮れ高”のあるタレントになっているのである。
ロボットの魅力のひとつとして、その“成長”ぶりが人間っぽいということがある。転んでも自分で立ち上がる姿はヨチヨチ歩きの赤ちゃんのようであり、つい(がんばれ〜)と応援したくなるし、不意の訪問先の家を立ち去る際に「ご迷惑おかけしました」と発言するあたりは、3〜4歳児が幼稚園(保育園)から帰ってきて急に大人びた発言をして感心させられる的な、親から子どもを見たときのかわいらしさに通じるところがあるのだ。
『鉄腕アトム』や『ロボコン』などがロボットを受け入れる地盤形成
事実、11月にハンソンロボティクス社のAI「ソフィア」が、サウジアラビアでロボットでは世界初の市民権を獲得したことが話題になるなど、いよいよロボットと共生する社会が当たり前になりつつある。そうなれば当然、“ロボットのいるテレビ界”というのも自然に私たちの日常にフェードインしてくるだろうし、ロボットが“一タレント”としてバラエティ番組で重宝される日もそう遠くはないのかもしれない。