つんく♂が、歌・ダンス・お笑いなど夢に向かって努力する人が抱える「自分のパフォーマンス力を伸ばしたい…」「自分の個性が分からない…」といった悩みにアドバイスをする、ライブ配信プラットフォームSHOWROOMのスペシャル番組『つんく♂によるパフォーマンス力総合診断となんでも相談番組！」。あらかじめSHOWROOM上で相談権を争奪するオーディションが行われ、見事1位〜3位を獲得したパフォーマーが出演、つんく♂に直接悩みを相談した。

本業をいかに鍛えて評価されるか？

　相談者は、オーディションで1位を獲得した藤村聡さん、2位の眠夢りんりんさん、3位の新堂蓮樹さんの3名。

　藤村聡さんは、今年30歳の俳優。23歳で役者人生をスタートさせる前は大阪で営業マンをしていたと言い、得意の話術で相談者ながら番組を盛り上げていた。これまで舞台を中心とした役者活動と並行して歌やダンスも経験してきた多才ぶりだが、事務所から「コメディ俳優を目指しているの？」と言われるくらいお笑いも好きだという。短い芝居と歌を1曲披露したあと、相談したお悩みは「自分が何をウリにすべきか分からない」ことだった。

藤村僕が持っているいいもの、これを押していけばいいというものがあれば、それを聞きたいです。
つんく♂お笑いはあくまでも藤村くんの個性の一部という程度にして、舞台を続けるのが良いかもしれないですね。

藤村自分の中では舞台が一番好きなので、それはずっと続けていこうと思っています。お笑いは、決して簡単だとは思っていませんが、SHOWROOMリスナーさんとのトークといった面でも役者としても、引き続き技術を磨いていきたいと思っています。
つんく♂お笑いのプロは本当にすごいので、大阪出身だからといってしゃべりができると思うのはよくない。ただ、今の時代は星野源さんのように、TV番組でお笑いのプロと一緒にコントをしたりすることもある。そこに行き着くぐらい、ほかのことを鍛えるのがいいのでは。藤村くんの場合、一番鍛えるべきところは、芝居だなと思いました。

藤村ありがとうございます！　まずは芝居をどう鍛えるかということを考えていきたいです。

問題は空気が読めないところ!?

　眠夢りんりんさんは、昨年春に国立音楽大学の声楽科を卒業した実力派。幼少期から歌ったり踊ったり演技をしたりすることが大好きで、ずっとオペラ歌手を夢見てきたという。つんく♂がプロデュースするハロー！プロジェクトに憧れてからは、ハロー！プロジェクト所属のアイドルグループの曲をカバーしたり、バラエティに出演したりと、シンガーだけでなくタレントとしても活動の幅を広げている。

りんりん私を総合的に見て、これからどういうふうに活動していけばいいのかを教えてほしいです。
つんく♂オペラ的な歌、歌ってみてよ。

りんりんじゃあオペラの歌と、℃-uteさんのカバーを歌います。

〜歌う〜

つんく♂（1位の藤村くんは1曲しか歌っていないのに）2曲も歌ったら藤村くんのファンから苦情が来ちゃうんじゃないかな。その辺りの空気が読めないとダメかもね。そこが問題かも。
りんりんごめんなさい、憧れのつんく♂さんと話せてあまりにも嬉しくて……。よく言われるんです、パフォーマンス以外を磨けって。

つんく♂まあ、あまり大きな心配はせずに。歌は個性があるし、そのちょっと裏返りそうな声も素敵。ファンのみなさんも応援してくれているので、このSHOWROOMを上手に使って固定ファンを一人でも多くするよう努力すればいいと思いますよ。

SHOWROOMで話題になれば、ヤフーニュースのトップも夢じゃない

　新堂蓮樹さんは学生時代から声の仕事に憧れ、これまでMCや結婚式の司会などを経験してきた。ラジオの仕事もしたいと思っていたところにSHOWROOMに出会い、番組配信を開始。リスナーにもラジオ番組を持ちたいという想いを話したところ「夢を叶えるのに遅いということはない」と言われ、背中を押されたという。

新堂今後、どういうふうに活動していけばいいのかを悩んでいます。オーディションや登竜門みたいなものがあれば教えてほしいです。
つんく♂SHOWROOMもある意味ではラジオ番組。ここでは誰もがDJになれるので、リスナーからのコメントを大切にしてあたたかい番組を持っていれば、きっと話題の人になれる。SHOWROOMで話題になれば、ヤフーニュースのトップも夢じゃない。このまま進むべきだと思います。

病を乗り越え、活動を続けるつんく♂の精神力の源とは？

　少し厳しいこともハッキリと口にしながら、的確なアドバイスをしたつんく♂。その中で印象的だったのは、3人にそれぞれ「がんばって続けてほしい」と言っていたこと。番組の中でつんく♂は、喉頭がんで声帯を失ってなお精力的に音楽活動を続ける自身の人生観にも言及した。

新堂つんく♂さんの、精神力の源を教えてください。
つんく♂やはり自分の作品を聞いてもらいたい、少しでも世の中の役に立ちたいという気持ち。病気や失敗、事故などいろいろなことがあるのも人生。その中で、とにかく楽しみを見つける癖をつけることかな。

　例を言うと、校則の厳しい私立高校に入学してしまったときに、ただぼやいている人と、決まった校則の中で抜け道を探したり、楽しみを見つけたりする人とでは大きく結果が変わってくる。だから、今の人生を楽しむしかないと思って毎日を過ごしています。この番組の中でもすでにたくさんの楽しさや素敵な出会いがあった。3人からもそれぞれちがうエネルギーをいただきましたからね。

　最後は「みんなスターになれる素質があるよ」と言って悩み相談を締めくくった。「こんな感じの番組をまたやろうかな」と、視聴者と同様につんく♂も大いに楽しんだようだ。番組は予定していた45分から1時間超に延長。最終的には計5,000人が視聴し、大盛況のうちに幕を閉じた。