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需要高まる“兄弟芸人” 他の芸人にはない武器とは?

 大みそかから元日にかけて、お笑い番組『爆笑ヒットパレード2017』(フジテレビ系)や『上方漫才トラデ ィショナル2016』(TBS系)に出演し、さらに7日放送の『人志松本のすべらない話』(フジテレビ系)に弟の三木亜生が出演するなど、兄弟のお笑いコンビ・ミキが年始からブレイクを予感させる活躍を見せている。ミキのように兄弟でお笑いの道に進む芸人は、千原兄弟、中川家、ザ・たっち、まえだまえだなど意外と多く、“兄弟芸人”というくくりで一定の需要がある。そんな兄弟芸人たちが重宝される理由はどこにあるのだろうか?

“高嶋兄弟”や“若貴ブーム” 兄弟であるだけで増す“覚えやすさ”や“親しみ”

 当たり前だが、“兄弟”であることはコンビの最大の特徴で、単純に「僕たち本当の兄弟です!」と言うことで話のきっかけ、いわゆる“つかみ”になる。視聴者にも覚えてもらいやすいし、顔が似ていればなおさらだ。実際、誰と誰が兄弟で…という情報は覚えやすいポイントでもあることは、かつての“高嶋兄弟”や“若貴兄弟”ブームからもうかがえる。さらにトーク番組などで弟が兄を“お兄ちゃん”と呼ぶことで、中川家の“お兄ちゃん”と“礼二”のように視聴者にインプットされやすく、親しみも増す。

 千原兄弟にしても、いつもはジュニアが兄のせいじを“残念な兄”とイジるのがお約束。天然ボケの兄を弟が笑いのネタにしまくるわけだが、実は誰よりも兄思いなジュニア。引きこもっていたジュニアをせいじが連れ出して、NSCに入所させたのは有名な話であり、いつもは仲悪い兄弟に見えても、裏では強い絆で結ばれていると、視聴者がおのずと想像してくれるという効果もある。

芸人にとって“身内ネタ”は鉄板 兄弟芸人ならばより視聴者にも伝わりやすい

 また、顔が似ているからこそできるザ・たっちの「幽体離脱」やダイタクの“電車内の双子”の漫才など、他の芸人にはマネのできないネタであり、兄弟(双子)だからこそウリになる。実の姉妹ではないが、阿佐ヶ谷姉妹もウリふたつの容姿であり、どっちがお姉さんでどっちが妹?というように、“同じ顔”であるだけで笑いを取れるのも姉妹芸人ならではで、叶姉妹にしても“姉妹”であることをウリにしたからこそ、ブレイクしたと言えるだろう。

 先日放送された『すべらない話』で、ミキの弟・亜生が兄のオモシロエピソードを紹介していたが、芸人にとって“家族ネタ”は鉄板。さらに千原兄弟のように、視聴者にも顔がわかる相手の話となればイメージもしやすく、面白さがより伝わりやすい。年末恒例の『笑ってはいけない』シリーズ(日本テレビ系)でも、ココリコ・遠藤章造の一家が毎回出てくるように、家族一丸で笑いを取りにいくスタイルもすっかり定着したといえるだろう。

 そうした“家族ネタ”の“究極形”が兄弟芸人だとも言えそうだが、成功する兄弟芸人たちは生まれながらに持ち合わせた才能に加えて、“兄弟”というネタがお笑いに向いていたことも功を奏したのだろう。これからも兄弟芸人は途絶えることなく誕生し続けるだろうし、“夫婦漫才”と並んで“兄弟漫才”や“兄弟コント”が確立していくのかもしれない。

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