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橋本環奈は“奇跡”から脱皮できるのか? 『銀魂』で脱清純派
“女優”橋本環奈が突き進んできた想定通りの清純派路線
最近では、女優としての話題が続いている。同名の人気コミックを原作とした『暗殺教室』劇場版2作に出演、さらに今年3月公開の映画『セーラー服と機関銃』では薬師丸ひろ子、原田知世、長澤まさみが演じてきたヒロイン・星泉役に抜擢。W主演の一端を担う2017年公開予定の映画『ハルチカ』では、フルート奏者の女子高生を演じるが、どれもが彼女のイメージにぴったりの役どころ。同業者からも可愛らしい容姿や元気いっぱいのパフォーマンスを絶賛されるなど、アイドルとして非常に高いポテンシャルを持つ橋本は、女優としてもいわゆる王道の“清純派路線”を突き進んできたのだ。その流れがある中での『銀魂』の神楽役発表は良くも悪くも波紋を呼んだ。彼女のファンからは「清純派のイメージが壊れてしまう」、さらに原作のファンからは「“ゲロイン”を演じ切れるのか」と、互いにこれまでのイメージと異なる役柄を演じることに対して危惧する声が聞かれたのだ。
どこまで忠実に表現できるか? 奇才・福田雄一監督に期待
「見方を変えれば清純派=清潔感のある役しかできないということですから、どろどろした男女関係などもってのほかですし、役の幅が狭まってしまう、というデメリットがあるんです。また、スキャンダルが発覚すれば、普通の女優以上にダメージが大きいですから、求められる女優像を窮屈に感じることもあるでしょう。バラエティ番組に女優さんが番宣で出る場合も、清純派のイメージを壊さないように大人しくしていると、『面白くない』と逆にイメージダウンになってしまう。今ではきれいなルックスでぶっちゃけキャラの方がイメージがいいし、制作側も使い勝手がいいんです」(ドラマ制作会社スタッフ)
そう考えてみると、橋本が神楽役のオファーを受けたのは、清純派からの脱却とはいかないまでも、守られてきた“奇跡”から一歩上のステージを目指していきたい、という決意の表れとも見てとれる。実際に作中でゲロを吐いたり、鼻をほじったりするかは、来年の映画公開までわからないが、役どころの詳細を見たり、Twitterで本人が「事務所NG関係なしに頑張ってます」とツイートしているのを見ても、本人の“本気度”が伝わってくる。なにより『銀魂』を通して、新たな魅力を提示することができれば、女優としての幅は大きく広がっていくのは間違いないだろう。
そのためには、原作のキャラクターをどこまで忠実に表現できるかにかかっているだろう。やり過ぎる必要はないが、本人も覚悟を持ってオファーを受け、決意を表明した以上、潔くチャレンジすれば称賛されるだろうし、逆に中途半端になってしまえば心無い言葉を投げかける者もいるだろう。その塩梅は、テレビ東京系ドラマ「勇者ヨシヒコ」シリーズや映画『HK/変態仮面』などから一流のコメディエンヌたちを発掘してきた“コメディの奇才”、福田雄一監督の手腕に期待したいところ。“奇跡”から脱皮できるかどうか、続報を待ちたい。