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“永遠の清純派女優”はなぜ生まれにくいのか?

 吉永小百合、薬師丸ひろ子、原田知世から、広末涼子、有村架純……“清純派女優”とは昔からいるものだが、吉永のように年を重ねても清廉潔白な雰囲気をまとう“永遠の清純派女優”となると、なかなか難しい。なぜ“永遠の清純派女優”はいなくなってしまったのだろうか?

タレントに求められる“親近感” 高度の清廉性を保つのが難しい時代

 清純派女優のイメージは人によって多少の違いはあれど、概ね清潔感があって清涼感・爽やかさに溢れており、“処女性”が高い、といったところだろうか。もちろん恋愛スキャンダルなんてもってのほか、事務所との移籍問題・金銭トラブルも命取り、最近ではバラエティ番組やSNSでの発言にも“高度の清廉性”が求められる。そういった意味では、この清純派女優の頂点に君臨するのは、やはり“永遠のイノセンス”ともいえる吉永小百合であり、71歳になった今でも清潔感に溢れているのには恐れ入るばかりだ。その他、1980年代の角川映画を支えた薬師丸ひろ子は、今は清純派のポジションから外れたが、その後を継いだ原田知世は、露出を抑えたことにより、清潔感を数十年にも渡ってキープする“神秘性”をもまとっている。

「今の時代、清純派はどこかでそのイメージからの脱却が求められます。清純派女優ということは、逆に言えば清潔感のある役しかできない→男女関係のドロドロは演じられない→役の幅が狭まる、というデメリットもありますし、各種スキャンダルが発覚すると普通の女優以上にダメージが大きい。さらに今は芸能人がSNSで個人発信する=プライベートをさらすのは、(この人、意外と庶民的なのね)的な視聴者の親近感を高める=タレントイメージを上げる“必須条件”にもなりつつありますし。それにバラエティ番組に女優さんが番宣で出る場合も、清純派のイメージを壊さないように大人しくしていると、『この女優さん面白くないわね』と逆にイメージダウンになってしまう。今ではきれいなルックスでぶっちゃけキャラの方がイメージがいいし、制作側も使い勝手がいいんです」(ドラマ制作会社スタッフ)

女優としての成長過程で求められる清純派からの脱却

 ただ、この“清純派女優枠”自体は決してなくなることは無く、定期的に清純派と呼ばれる女優は誕生するし、女優界全体としても“王道”であることは間違いない。広末涼子が登場した時も清純派だったし、そのデビュー時を彷彿とさせた能年玲奈も清純派。今の若手女優の中心である綾瀬はるかも、目立った恋愛スキャンダルもなく清純派なのは間違いない。しかし前述したように清純派女優であることの縛りはキツく、吉永小百合のような特例を除いては、いつかは清純派からの脱却を求められるし、その枠から卒業できなければ、女優としても成長できないのだ。
「この清純派のイメージを、壊すことなく最高の形で卒業したのが、堀北真希さんでしょう。彼女こそ現在最高峰の清純派女優で“スキャンダル処女”だったわけですが、突然の結婚も好意的に受け取られ、女優としてもワンランクアップしました。女優の結婚がいい方向に転がった珍しいパターンかもしれませんね」(前出・スタッフ)

 10代後半〜20代前半の女性として一番輝いている時期にデビューすれば、若い男性は恋い焦がれ、中高年男性は自分の娘のような目で見守る。その結果、その女優に“清純性”や“処女性”を求めるのは自然なことだろう。そんな流れを崩したのはアイドル出身の女優だが、奇抜な言動がアイドルの枠をこえたキョンキョン(小泉今日子)のように、現在では、そういった“引き出し”の多い女優、もしくは沢尻エリカ、最近だと菜々緒的な悪女キャラの方が需要があるのかもしれない。しかし男性の多くは、清純派女優がいかに女優としても、女性としても、成長していく姿を見守っていきたいものだし、“数十年に1人の逸材”と呼ばれるような清純派女優の誕生の瞬間に立ち会いたいものだ。

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