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学歴・年齢・身長……タレントの“詐称”問題はどこまで許されるか?

 先ごろタレント活動を休止したショーンK(ショーン・マクアードル川上)氏の学歴詐称問題が、世間を騒がせている。自身が担当していたラジオ番組(J‐WAVE)の放送枠の冒頭で、声を震わせ、涙ながらに4分間の謝罪。一部のネットアンケートでは、7割もの人が「もう許してもいいのではないか」と復帰を容認する方向にあるという。バッシングが続くとも思われたが、こうした一般層の軟化を見ると、ショーンK氏の謝罪はある程度受け入れられたと言えるのかもしれない。果たして“許される謝罪”と“許されない謝罪”との差はどこにあるのか、そもそもタレントの“詐称”はどこまで許されるのだろうか?

肉声で謝罪、騒動後早期対応したショーンK氏、各著名人から同情の声

  • 学歴詐称問題で話題のショーン・マクアードル川上氏 (C)ORICON NewS inc.

    学歴詐称問題で話題のショーン・マクアードル川上氏 (C)ORICON NewS inc.

 ショーンK氏は、『週刊文春』で学歴詐称問題が報じられることを受け、同誌の発売前日に公式ホームページで即座に謝罪・休業を発表した。その後さらに先述のラジオ番組で、「何をどのように伝えられても今回の取り返しのつかない事態の発端と、過ちの原因、その責任はこの私にあります。このことを重く、重く受け止め、長らくの休業、メディア活動の停止を決断致しました」と肉声で謝罪。誰でも「けしからん!」と怒る前に謝られたら、多少は怒りの矛先を収めるだろう。それに、ショーンK氏の“謝罪ボイス”が「あまりに渋い声」だったため、「まあ、いいか」と許す女性リスナーも多くいるという冗談めいた話もある。それはともかく、少なくともショーンK氏の場合、謝罪するタイミングが早かったことは確かだ。南海キャンディーズの山里亮太も、「特技“ジャズバーでセッション”って書いているけれど本当じゃない」と告白し、「身長、体重くらいはみんなある。それは仕方ないこと」と持論を語り、「あんな袋叩きにならなくてもいいのでは……」と同情していた。

 一方、『ワイドナショー』(フジテレビ系)でダウンタウンの松本人志は、「高卒で堂々と報道番組をやれるって、すごいタマやなって思いますよね」と感心していたが、厚切りジェイソンは、「日本だと学歴がないと報道番組に出られない。実力があるのに活躍できないのは、またおかしな問題。ウソはついてはいけないですけど、実力で人を判断する仕組みになってほしいですね」と持論を語った。とはいえ、今回の事件で、いまだに日本が学歴社会であることを再認識させられた向きもあろう。それだけに“学歴詐称”の罪は重いのだとも思われる。過去には野村沙知代が1996年の衆議院選に立候補した際、選挙公報に「コロンビア大学留学」と記載した件など7件について、女優・浅香光代らが「虚偽」(経歴詐称)であるとし、東京地検に告発したという事件があった。コロンビア大学側に当時の名簿が存在せず、野村は嫌疑不十分で不起訴となったが、結局繰り上げ当選の権利を辞退。それ以上に野村が受けたイメージ的なダメージは大きかったようで、以降、芸能界のご意見番的ポジションだった“サッチー”をテレビで観ることはほとんどなくなったのである。

詐称がバレた時の対応次第で“重罪か微罪か”が決まる

 「学歴以外でも芸能界で詐称されるものとしてメジャーなものが“年齢”です。大物中の大物、森光子さんも紫綬褒章を受けるまで何十年間も、3歳サバを読んでいました。冠二郎さんも自ら5歳サバを読んでいたことを告白し、“お騒がせして申し訳ない”と謝罪。その他、眞鍋かをりさん(2歳)、岡本夏生さん(2歳)、ほしのあきさん(1歳)、久本雅美さん(2歳)、江角マキコさん(2歳)、麻木久仁子さん(3歳)など、“女性芸能人が年齢を若くサバ読みする”のはある種、お約束。ちなみに、はるな愛さん(4歳)も番組がきっかけで年齢詐称が発覚、本人もブログで認めましたが、今では世間も取り立てて目くじらを立てることはありません。また石田純一さんのように、演劇研究所に入る際、年齢規制があったため1歳上にサバを読んでいたケースもあります」(バラエティ制作会社スタッフ)

 もはや芸能界では、年齢詐称ぐらいは常識なのかもしれない。確かに、グラビアアイドルの手島優も『サンデージャポン』(TBS系)放送中に自ら暴露。もはやネタにしていた感もあり、難なく切り抜けていた。しかし同じグラドルでも夏川純の場合は、『アッコにおまかせ!』(同系)で「5歳年上の姉がおり、その姉と間違えたのでは」と苦しい弁解をして疑惑を否定。後に騒動が大きくなり、観念したのか公式ブログで詐称を認めたが、こうなると後の祭り。健康的な明るさがウリだった夏川は、テレビなどで見る機会が減った。やはり年齢詐称と言えども、発覚してからの対応の仕方や本人のキャラクターによっては死活問題となるようだ。

 また、“身長詐称”も芸能界ではよくある話。今回のショーンK氏の騒動の際、『白熱ライブビビット』(同系)のMC・国分太一が、さりげなく「僕の身長、すみません」とカミングアウトしたが、笑いの範疇であり、むしろ場を和ませていた。諸星和己に至っては、かつて番組企画の身体検査で身長詐称が判明したが、「絶対に171センチあったんですけれど、縮んだ」と言い張ったのである。

 つまるところ、詐称がバレた時の対応次第で“重罪か微罪か”が決まる。ひとクセもふたクセもある人物が徘徊している芸能界。“第二のショーンK”がいつ現われてもおかしくはない。スネに傷を持つ芸能人たちは、“いざ”という時のために今から謝罪の“芸風”を考えておいたほうがいいかもしれない。

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