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“視聴者も期待大”上川隆也の冴羽りょう役がバッシングされないワケ

 北条司氏の大ヒットコミック『エンジェル・ハート』が10月から日本テレビ系で実写ドラマ化され、主人公の冴羽りょう役を俳優の上川隆也が演じると発表された。このキャスティングについては、ネットでも「悪くない」「確かに良い感じ」と高評価を得ているようだ。上川自身も重度の“アニオタ”を公言しているが、人気コミックやアニメの実写化となると何かとユーザーから批判されることが多いのも事実。なぜ、上川隆也への期待が大きいのだろうか、改めて検証してみよう。

キザでハードボイルドな役は、演じられる俳優も限られる

  • 『エンジェル・ハート』の実写ドラマで冴羽りょう役を演じる上川隆也 (C)ORICON NewS inc.

    『エンジェル・ハート』の実写ドラマで冴羽りょう役を演じる上川隆也 (C)ORICON NewS inc.

 『エンジェル・ハート』は『週刊少年ジャンプ』(集英社)全盛期の1985年〜91年、同誌で連載されアニメ化もされた大ヒット作『シティーハンター』を元に設定された“パラレルワールド”を舞台にした作品。主人公の冴羽りょうは『シティーハンター』同様、スイーパー(始末屋)であり、裏の世界ではNo.1の実力者。大の女好きで、美女絡みか「心が震えた」ときしか仕事の依頼を受けないという、北条司作品の王道ともいうべきキャラクターだ。この“女にはめっぽう弱いが仕事はできる”的な、完璧でありながら“モッコリ”もしてしまうキャラは、男性からも女性からも感情移入できる憧れの存在。それゆえに実写化となれば、キャスティングには慎重さが求められる。個性が強すぎてもダメだし、当たり前だが、まず男前でなくてはいけない。キザでカッコイイけどどこかコミカルで、キメるときはハードボイルドできちんとキメる。そうなると演じられる俳優も限られてくるだろう。

 また、冴羽りょうのトレードマークといえば、Tシャツの上に羽織る肩パット入りのジャケット姿だが、『シティーハンター』連載当時はバブル時代。ファッション的にもイメージ的にも、若干“古臭さ”が漂うのは否めない。“粋”な演技力があって、今風にジャケットを着こなせる俳優……と考えると、たしかに“冴羽りょう=上川隆也”というキャスティングも頷けるのだ。実際、パッと見の印象も似てるといえば似てるし、原作者の北条司氏も、「上川隆也さんに演じていただけると聞いて嬉しく思いました。ドラマの内容自体がどのようになるか、まだ未知数な部分が多いですが、上川さんが演じるとどういう冴羽りょうになるか、今から楽しみ」と発言している。

声優経験や筋金入りのアニオタだからこそユーザーも支持

 上川は、実は相当なアニメオタクであることが知られている。『しゃべくり007』(日本テレビ系)に出演した際には、小学生のときに見た『宇宙戦艦ヤマト』をきっかけにアニメにハマり、アニメのDVDは数百本持っているという熱烈なアニメファンぶりを告白している。同番組では、『機動戦士ガンダム』の監督として知られる富野由悠季氏の『無敵超人ザンボット3』をお勧めアニメとして紹介し、「ヒーローがヒーローでいられない物語」だと力説。実際この作品では、それまでの単純な勧善懲悪のロボットアニメとは一線を画し、主要キャラが次々と死んでしまうため、“皆殺しの富野”との異名がつけられるきっかけとなった問題作。こうした“知る人ぞ知る”的な名作を持ち出してくるあたり、上川のマニアぶりも筋金入りであることが伺え、アニメファンやネットユーザーからの支持も高い。

 さらに上川は、これまたアニメファンの間では名作とされる『天元突破グレンラガン』で声優を務めた“実績”もある。主人公に立ちはだかるラスボス的な存在であるアンチスパイラル役を好演し、アニメファンからの評価も高かった。そういった意味でも今回の『エンジェル・ハート』の主役は、まさに上川が適役と言えるのかもしれない。

 今回の作品にあたり上川は、「(冴羽りょうは)男女ともに好かれているし、理想の男性像という方も多いのではないでしょうか。原作にも親しんできましたし、畏れ多いという気持ちはいまだに拭いきれませんが、やるからにはやれるだけのことをやろうと思っています」というコメントしている。また、冴羽りょうのイメージに近づけるため、2日に1回のペースでトレーニングにも励んでいるという。“アニオタ”でもあり、原作へのリスペクトも持つ実力派俳優が、人気アニメの実写化に挑む。果たして原作を超えるドラマ作品になるのか、注目していきたい。

(文:五目舎)

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