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ORICON NEWS
篠崎愛、“大ブレイクしない”ことで新たなポジションを確立
芸歴10年、“グラビア冬の時代”を生き抜く胆力
そうした地道な活動が実を結んだのか、2010年あたりから徐々にバラエティ番組などにも進出、2012年にはオードリーの春日にテレビ番組で公開告白されて「ごめんなさい」とフッたり、アンガールズの田中も篠崎にフラれたことを告白するなど、その存在感を高めていく。一方でアイドルユニットAeLL.(現在は活動休止中)に参加するなど、歌手としての活動も始め、『カラオケ★バトル 芸能界No.1決定戦』(テレビ東京系)では94.848の得点を記録したほか、『関ジャニの仕分け∞』(テレビ朝日系)の「最強歌ウマ集団にカラオケの得点で勝てるか仕分け」などにも出演、その抜群の歌唱力が世間にも知られるようになる。
公然とAKB48を批判、その“お騒がせ感”で話題を継続
このように、篠崎がときどき発する“問題発言”が、結果として篠崎の知名度を上げてきたのも事実。最近でもK-POPアーティストとの熱愛が報道されたり、ソロCDを発表したり(2008年にソロデビュー済み)、自分自身のAI(人工知能)化構想を、パーソナル人工知能の研究開発をするオルツと電通と共同開発することを発表したりと、話題性には事欠かない。一部には、ありがちな“売名行為”と見る向きもあるが、篠崎の場合、それほど露骨な“やりすぎ感”もなく、なぜか嫌味にはならない。前述のAKB48に関する発言にしても、『ナカイの窓』では「私もグループアイドルやってて、向こうのほうが全然上なんですけど…」などと、フォロー的な前置きをする気遣いも見せるし、歌手デビューを果たした現在も、歌手活動まっしぐらではなく、グラビアには出続けているのだ。
老若男女、誰もが知るような大ブレイクはない。しかし、篠崎に対していつのまにか“見たことある”“聞いたことある”“あの子か”という感想を持ったことがある人も多いのではないだろうか。そこそこ話題になる言動を起こしても、決してやりすぎず、一般層への知名度を徐々に上げつつ、じわじわと確実に自分の活動の場を広げていく。それでいて、一番の武器でもある豊満なボディは出し惜しみしない。それが天然なのか、それとも計算ずくなのかは本人にしかわからないが、厳しいグラビア業界において、10年も生き抜いてきた理由は、このあたりにあるのかもしれない。こうした篠崎愛的な活動は、新しいグラビアアイドルの“立ち位置”として、大いに参考になるところがあるのではないだろうか。
(文/五目舎)