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二階堂ふみインタビュー『出会いと…自分が柔軟でいられることが大事』
ヒロインとしての役割もちゃんと果たせていた
二階堂 決め込まず、みんなで話し合いながら現場の空気感を大事にして、シーンを組み立てていく方でしたから、意識しなくても、いろいろな感情が自然と出てくる現場でした。ポチ男と歩いていて金髪男に絡まれるシーンでは、エチュードしたいって監督が急におっしゃって。大阪弁喋れないのに、えぇーって戸惑いながらやりました。会話が全然つながらなかったんですけど、なんか楽しかったです(笑)。
そのシーンも含めて、どういう映画になるのか、全く想像できなかったんですけど、出来上がった映画を観て「あ、あれでよかったんだな」って。手探りでものを作っていくのって、未知数じゃないですか。でも予測のつかない感じが映画全体に反映されていて、それが山下映画の無骨な男っぽさにもつながったのかなと思いましたね。
――低体温なヒロイン・カスミがときおり見せる初々しい表情も、新鮮なかわいらしさでした!
二階堂 正直、自分のかわいらしさはわからないので、観てくださった方がそう感じ取っていただけたらすごくうれしいです。けど、一応ヒロインなので(笑)。先日、山下監督と一緒に取材を受けていたら「(カスミの)お風呂のシーンって、本当は要らないんだけど、絶対に入れたかったし、誰も文句を言わなかった」と話していて、そういう役割になれていたのなら、良かったなって思いましたね。カスミ自身、ちょっと無骨というか、男の人に近いものを持つキャラクターだったので。亡くなったお父さんの服を着ている設定でしたし。でもヒロインとしての役割もちゃんと果たせていたのだとしたら、それは山下監督のおかげだと思います。
――満を持しての山下監督との初タッグ。二階堂さんのキャリアのなかでは、どんなものになりましたか?
二階堂 出会いを大事にしながら、いい作品に参加させていただき、それを世に出させていただけたら、というだけなので、キャリアとか自分のやることに対する意味づけは全く考えていないんです。ただ(仕事で)いろいろな人とご一緒させていただくことによって、自分の見方や考え方はいつも変わりますし、そういうふうに自分が柔軟でいられることは、本当にいいことだと思っています。これからもそういうやり方で、いろいろな人と出会って、おもしろい作品をどんどん作っていけたらなって思います。
――ちなみに本作で出会われた人のなかで、いちばん印象に残っている方は?
二階堂 もともと知ってはいたんですが、赤犬のロビンさんとは“仲良くなり過ぎだろっ!”っていうくらい仲良くなりました。昨年のハタチの誕生日も、ロビンさんと一緒だったんです(笑)。
(文:石村加奈/撮り下ろし写真:鈴木一なり)
【特別映像】二階堂ふみの大阪弁が可愛すぎる!
味園ユニバース
監督:山下敦弘
出演:渋谷すばる 二階堂ふみ 鈴木紗理奈 川原克己 松岡依都美
2015年2月14日(土)全国公開
(C)2015「味園ユニバース」製作委員会
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