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佐藤二朗&南沢奈央 …&マメシバ犬・一郎!? SPECIAL INTERVIEW リアルな部分を知ることができた ほんのちょっとの後押しになる物語
“地味さ”がいいバランスを保っている[佐藤二朗]
【佐藤】 この作品はシリーズ化しているけど、小作品のままでいいかなと思っているんです。そもそも主人公が“中年ニート”って、設定が地味でしょ(笑)。主役のほんの0.5ミリくらいの、0.5歩くらいの成長を描くことも地味だし。もちろん本人にとっては実はすごく必死な思いと覚悟がある出来事だったりもするんだけどね。物語の地味さと、小作品という地味さがいいバランスを保てているので、もしシリーズが今後も続くのであれば、今の小作品のままで行ければいいなと思っています。
──佐藤さん演じる芝二郎は、前作からバイトを始め、その同僚のペットショップ店員・まちこを演じたのが南沢さん。出演が決まったときどう思われましたか?
【南沢】 まずペットショップの店員役というのが、すごくうれしかったです(笑)。実は幼い頃からなりたいと思っていた職業だったので。あとは佐藤さんとの共演が数年ぶりだったので、純粋に楽しみでした。ただ、芝二郎を始め登場人物のキャラクターがそれぞれ独特ですよね。前作を観てそれを知っていたので、そのなかに自分が入るとなるとどんなキャラクターに色づけしたらいいんだろう?っていう不安がありました。少し変わったキャラクターを演じたほうがいいのかなと勝手に思っていたんです。でも……。
【佐藤】 でも?
【南沢】 普通におさまりました(笑)。
【佐藤】 それが正解だと思いますよ(笑)。みんなが芝二郎みたいだとほとんど動物園だから。まちこは奈央ちゃんに近い、しっかり者の役だよね。
【南沢】 まちこと芝二郎のやりとりは、演じていて楽しかったです。芝さんがまちこに接するときの目線も、決して下に見るわけでもなくて、おもしろいなと感じました。
わざとなのかな、そうじゃないのかな[南沢奈央]
【佐藤】 まちことの関係性に関していえば、実年齢は芝二郎のほうが上なんだけど、精神年齢は間違いなくまちこのほうが上ですね。そして南沢奈央と佐藤二朗を比べてみた場合でも、精神年齢は南沢奈央のほうが上です(笑)。だからナイスキャスティングなんです!
──佐藤さんがそう感じたのはいつからですか(笑)?
【佐藤】 いやあもう、クランクインしてすぐ気づきました。僕自身は精神年齢7歳くらいなので(笑)。一方、奈央ちゃんはすごくしっかりしていて。女優さんとしてももちろん素晴らしいけど、女優さんという点を除いても、本当にまっすぐで真面目なお嬢さんですよ。
【南沢】 そんなことないです(笑)。
【佐藤】 いま22歳でしょ?もっと気の抜けた感じの22歳の方がいっぱいいるもの。僕だって22歳の時はびゃ〜(よだれ垂らすマネ)だったし。
──(笑)それはちょっとデフォルメしてますよね?
【佐藤】 ちょっといい過ぎか(笑)。
【南沢】 私は佐藤さんから本当にたくさん学びました。役者の先輩として、かっこいいなと感じましたね。
【佐藤】 おお!?“かっこいい”というワードが初めて出たぞ。よし、それについてじっくり話そうか。
【南沢】 アハハ。いろいろあるんですけど、例えばカメラが回っていないときの様子とか。佐藤さんがどんな役作り方法をされているのかはわからないんですけど、合間にも芝二郎の口癖がポロって聞こえてきたりしてて、「わざとなのかな、そうじゃないのかな」って、現場での立ち振る舞いをそばで見ながら勉強させていただきました。
【佐藤】 えーうそ、出てた?恥ずかしいじゃんそれ。無意識だった……。
【南沢】 もしかして佐藤さん自身も芝二郎みたいな人?って一瞬思ったんですけど(笑)。
【佐藤】 あっはっはっは。僕はこんなんじゃないよ。
(文:奥浜有冴/撮り下ろし写真:逢坂 聡)
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映画情報
マメシバ一郎 フーテンの芝二郎
周りの協力よって、脱ニートに成功したかに見えた38歳、芝二郎。相棒のマメシバ・一郎と共に一人と一匹のアパート暮らしを満喫していた。二郎はペットショップに勤務していたが、すぐに駄菓子屋に行ってはサボるし、客に対しても相変わらずの減らず口で、同僚の真田まちことも衝突ばかりしていた。ある日、店長の影虎から次のステップの為にしつけ教室の担当を言い渡される……。
監督:亀井亨
出演:佐藤二朗 南沢奈央 高橋洋 高橋直純
【映画予告編】 【OFFICIAL SITE】
2013年2月9日(土)シネマート新宿ほかにて全国ロードショー
(C)2013「マメシバ一郎 フーテンの芝二郎」製作委員会
関連リンク
・映画予告編
・映画公式サイト