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(更新: ORICON NEWS

人と一緒”に飽きた人必見 “C級スニーカー”のすすめ コレクター永井ミキジ【男のコレクション】

Column
他人にはちょっと理解できない
“C級スニーカー”コレクター永井氏の悩み
その1.:足に優しいニューバランスが履けない

“C級スニーカー”コレクターとしてのイメージが付いてしまった永井さん。そのため、「ニューバランスが足にすごくいいと聞くけど、メジャーだから履けないんです(笑)。ランニングのときは、やっぱり機能的にもナイキが走りやすかったりしますけど、それも履けない(笑)。歴史があるということは、技術があるということですからね。足のために中敷だけはこだわって、ちゃんとしたものを使っています」。
その2:激レアなヴィンテージものも見なかったフリ

「“C級スニーカー”を探して歩き回っていると、たまにメジャーブランドの、ものすごいビンテージモデルに出会ったりするんです。マニアが大喜びするような。でも、見なかったことにします(笑)」。
その3:B級とC級、そのライン上にあるブランドを履く葛藤

こちらは、SPOT BILT(スポットビルト)というメーカーのスニーカー。「眺めているだけで酒が飲めるぐらい、デザインが好き」と言うほど溺愛しているが、履けなくなる危機が迫っている。

「このブランドは、実はサッカニーの前身なんです。個人的にサッカニーがスゴイ好きで、でもここ数年サッカニーも認知されてきたので、立ち位置が微妙ですよね(笑)。C級ではなくなってきちゃった…。でも、スポットビルドはいいでしょ?と思って履いています。他の人にとってはどうでもいい葛藤ですね(笑)」
その4:ついに左右で別のスニーカーを履きだす

コレクションは約400足。どんなに履きたくても足は2本。すぐには履き潰れないから、履かない靴が増えていく。

「一時期、ちょっとおかしくなっていたんでしょうね、左右で別のスニーカーを履いたりもしました(笑)。腰を痛めたのでやめましたけど。同じスニーカーの左右色違いで履いたりもしましたよ。でも、反対側同士も残るから、履き潰すまでに時間がかかるので諦めました(笑)」。

コレクションといえども、スニーカーの醍醐味は履くこと。“真のスニーカー好き”ならではのもどかしさ。今では、「今年はコレを履く」という3足を決めて、ひとつずつ履き潰していくという。

街に出て出会うスニーカーがすべてじゃない

日本に出回っていないブランドの、しかもビンテージ商品。いったいどんなところで手に入れているのだろう。

古着屋とか地方のおばあちゃんが営んでいるような紳士靴屋とか、ホームセンターで買いますね。昔ながらの靴屋には必ず立ち寄るようにしています」。マイナー市場ゆえ、「ネットショップに出ていることは少ないので、そもそも探さない」そう。

時には、バスも電車も止まらないような街を歩くこともあるという。「自分の足を使って探すのが、楽しさのひとつでもあります。王道からこぼれ落ちたものが集まる場所ってあるんですよね。バザーとか地方の紳士服屋とか」。そういった場所で、まるでピントが合うように、掘り出し物が目に入ってくるという。

背景を知らなくても、色やデザインを気に入って、自分がいいと思ったら履くべきです。スニーカーで自分らしさを出したいなら、やり方はいくらでもあります。紐の結び方も何十通りとあります。最近はおしゃれ感度の高い人が多いので、メジャーなものだと物足りない人も多いはず。そんな人にとって、“C級スニーカー”はおもしろいのではないでしょうか」。
そう語る永井さんの足元を見ると、「JR」と書かれたスニーカー。

これまたおもしろそうなので聞いてみると、国鉄がJRに変わったぐらいの時期に作られた非売品だそう。被っているキャップも、昔、地下鉄の運転手が被っていた非売品。さりげなく、遊び心とこだわりが詰まったアイテムを身に付けている。

「街に出て出会うスニーカーがすべてじゃない。見方を変えれば、自分が“一生、これだけを履き続けたい”と思えるようなスニーカーに出会えるかもしれない。世界のどこかに素敵なスニーカーはもっとあるはず、といつも思っています」。これが、永井さんの原動力。
Profile
永井ミキジ(ながい みきじ)さん

グラフィックデザイナー・アートディレクター。企業のロゴやシンボルマーク、広告、書籍の装丁などグラフィックデザイン全般を手掛ける。また、独自のコレクションをいかしたコラム執筆や商品企画・製作、店舗監修、イベント出演など幅広く活動中。

ミキジ自己満足ページ:http://www.mikiji.tv/(外部サイト)
(写真/片山 拓、取材・文/駒場 彩佳)

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