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松田龍平×戸次重幸 “おじさん”を通じて考える楽しい生き方とは

作品ごとに独特な世界観を放つ個性派俳優・松田龍平が、児童文学作品の金字塔『ぼくのおじさん』の映画化作品でチャーミングな“おじさん”を演じる。また、“おじさん”が一目惚れした女性の元フィアンセにして恋敵となるのは、この春の主演ドラマ『昼のセント酒』(テレビ東京)も大好評だった戸次重幸。ほのぼのと楽しく生きる人達を描いた作品の和気あいあいとした雰囲気の中、実力派俳優2人に楽しく生きることについて話を聞いた。
Profile
松田龍平
1983生まれ、東京都出身。1999年、大島渚監督の映画『御法度』で俳優デビュー。同作で日本アカデミー賞、ブルーリボン賞はじめ、数々の新人賞を総なめに。2002年に『青い春』に主演し、存在感ある演技が注目を浴びる。映画『舟を編む』(2013年)、『モヒカン、故郷に帰る』(2016年)など、数々の主演作品で独特な世界観を創り、日本映画界を牽引する役者として活躍中。
Profile
戸次重幸
1973年生まれ、北海道出身。大学の演劇研究会で大泉洋、安田顕らと出会い、北海道を中心に幅広く活動を続ける演劇ユニット「TEAM NACS」を結成。個人では数々の舞台、ドラマ、映画、バラエティと多方面で活躍中。14年の一人舞台『ONE』は即日完売し『ONE』を題した初小説+戯曲も発売5日で重版となり話題を呼ぶ。ドラマ、舞台、映画、バラエティと多方面で活躍中。

ダメな人だけど…真摯さを突き詰めれば“憎めなさ”が生まれる!?

芥川賞作家・北杜夫が、自らをモデルに、兄の家に居候していた頃の体験を膨らませて描いた同名小説が原作の『ぼくのおじさん』。“ぼく”は、小学4年生の雪男。その雪男が作文に書き始めたのは、パパの弟 “おじさん”。大学で哲学を教える非常勤講師で、ビンボー、ケチ、屁理屈ばかりのインテリだけど、なぜか憎めない…。そんな“おじさん”を演じることになった松田は、“おじさん”のダメさに、最初は面食らっていたようだ。

松田「とにかく“おじさん”は、相当ダメなおじさんで…。ダメな具合がまた何とも言えないダメさというか…。勉強のためにマンガを断とうとしている小学生の雪男に対して、“おじさん”自身が読みたいことを隠し、屁理屈を言い、マンガを買ってくるように、しかも半分以上お金を出してもらおうとする…とか(苦笑)」

戸次「でも僕は“おじさん”の要求や願いって、大した願いじゃないなって、思っていました。当然、小学生の雪男にしてみたら、お小遣いの何十円何百円って大事なんですけど、端から見てる大人からすると、人の迷惑になるギリギリセーフのラインじゃないかなぁ〜と(笑)。そこが憎めない理由なのかもしれないですね」

小学4年生の雪男を、ある意味子ども扱いせずに一人の「男」として接している。相手が誰であれ、自分の世界やこだわり、想いを、不器用ながらもしっかり、ロジカルに伝えようとする。そのミスマッチさがなんともコミカルで“憎めない”人柄が現れてくる。かと思えば、冷静なおじさんがうろたえる場面も。

戸次「そうそう、“おじさん”の月収って、いくらぐらいなんだろう…と気になって、プロデューサーさんに聞いてみたら、月1万円なんだって。それじゃ、屁理屈を言って、マンガ代を多めに、雪男に出してもらおうとするよね(苦笑)」

松田「劇中で、とある金券が出てくるんですが、それに対するリアクションがあんなに大きいとは思わなくて(笑)。監督に『もうちょっと大きくやって』って言われて。“おじさん”の役は、本当に監督と積み上げて行く感じで、どうかな、こうかな…と作っていきましたね」

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