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近年、ホラー小説の業界で大きな話題を集めているジャンルがある。それが「モキュメンタリー」だ。今回、オリコンBiZトークではこのバズワードを取り上げていきたい。火付け役となった雨穴の『変な家』(飛鳥新社)や、背筋の『近畿地方のある場所について』(KADOKAWA)などの人気作を中心に、なぜこれほどまでに読者を引きつけるのか、その魅力とヒットの背景を解説する。 モキュメンタリーとは、偽物などを意味するモックとドキュメンタリーを合わせた造語で、ドキュメンタリーのように見せたフィクションのことを指す。別名フェイクドキュメンタリーとも呼ばれる。1999年に日本で公開された映画『ブレア・ウィッチ・プロジェクト』や、2007年の『パラノーマル・アクティビティ』、2003年に制作されたテレビ番組『放送禁止』シリーズなど、元々は映像の世界でよく使われた手法だ。ホラー業界では1つのジャンルとして確立されているが、ここ数年、文芸の世界でもこのモキュメンタリーが非常に盛り上がっている。 文芸におけるモキュメンタリーの代表作といえば、やはり雨穴の『変な家』だろう。この作品は元々、何千万回も再生されたYouTubeのバズ動画が発端だ。動画の続きを後日談として本にまとめた作品となっている。ライターである主人公が、引っ越しを悩む友人の家の間取り図を設計士に見せたところから物語が始まり、不自然な点から隠された謎を推理していく。対話と独白が中心で構成され、読者自身が会話に入り込んでいくような感覚を味わえる。

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