俳優の小出恵介(38)が23日、都内で行われた映画『銀平町シネマブルース』(2月10日より全国順次公開)の完成披露試写会に参加した。 潰れかけの映画館 “銀平スカラ座”を舞台にした群像悲喜劇。主演の小出にとって、本格的な映画俳優復帰作となる。小出は「撮影は2021年の秋にしまして、ようやく公開になります」としみじみ。オファーが来たのは2021年の夏という。「ちょうど僕が活動を再開させてもらって、初めてドラマをやった後」だったそうで「デビューは『パッチギ』という映画。この世界は映画を通して始まった。絶対に映画に、また出たいなと思っていた。それがかなった。非常にうれしかったです。デビューした時の気持ちみたいなものを思い起こしたり、できるきっかけの作品になりまして、非常に思い出深い作品になりました」と感慨を語った。 久しぶりの映画の現場となった撮影初日の心境を聞かれると「緊張とワクワクと。いろんな感情がこもった独特の高揚感がありました」と思い返す。映画には怖さも感じるそうで「怖さも久しぶりでした。それも心地良いものでした」と述懐する。初日から撮影も快調に進んだそう。小出は宇野祥平と息ぴったり。小出は「宇野さんとは縁がありまして。再び共演させていただくのは、個人的に感慨がありました。その思いがあふれすぎて(城定秀夫)監督から『楽しそうすぎるから止めてくれ』と(笑)」と明かし、笑っていた。 かつて青春時代を過ごした街・銀平町に帰ってきた一文無しの青年・近藤は、ひょんなことから映画好きのホームレスの佐藤と、商店街の一角にある映画館・銀平スカラ座の支配人・梶原と出会い、バイトを始める。同僚のスタッフ、老練な映写技師、売れない役者やミュージシャンに映画を夢見る中学生まで、個性豊かな常連客との出会いを経て、近藤はかつての自分と向き合い始める。