今月8日に英ロンドンのバービカン劇場で開幕した舞台『となりのトトロ』の場面写真が到着した。1988年に公開された、スタジオジブリの同名アニメーション映画で音楽を手がけた作曲家の久石譲が舞台化を提案し、宮崎駿監督(※崎=たつさき)がこれを快諾したことで始まったプロジェクト。久石がエグゼクティブ・プロデューサーを務め、イギリスの名門演劇カンパニー、ロイヤル・シェイクスピア・カンパニー(RSC)と日本テレビが共同製作し、舞台化が実現した。 チケットは5月17日の発売初日3万枚を販売し、ベネディクト・カンバーバッチ主演『ハムレット』(2015年)の数字を抜いてバービカン劇場の初日販売記録を更新。その後もチケットが取りにくい状態が続いており、今月9日付の現地日刊紙「THE TIMES」は「My Neighbour Totoro: why this RSC show is the hottest ticket in town」という見出しの記事を掲載し、“ウェストエンドで最もチケットが売れている公演”と報じている(ニューヨークの"ブロードウェイ"と対照させ、ロンドンのミュージカルを"ウェスト・エンド"と称することがある)。 久石の音楽、原作を尊重した世界観、そしてRSCならではの作劇力で観客の心をつかみ、連日スタンディングオベーションで沸いているようで、現地の公共放送「BBC」の取材を受ける(放送日未定)など、ロンドンで今、最も注目されている作品となっている。同公演は、来年(2023年)1月21日まで上演される。 『となりのトトロ/My Neighbour Totoro』は、病気の治療で病院にいる母親の近くに住むため、郊外へ引っ越してきたサツキ、メイの姉妹が森で出会った不思議ないきものトトロとの交流を描く物語。舞台にはバジル・ツイストによって創られたパペットが登場。久石の音楽をウィル・スチュアートが新たにオーケストレーションし、ライブ演奏の音響デザインをトニー・ゲイルが担当している。
2022/10/15
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