SME「ENTX」SPイベントにGotchが登壇、起業家へ「自分たちのことを“コンテンツ”と呼ぶ人がいるけど、それは違う」
自分のなかからアイデアを見つけ出そうとすると狭くなる
最初のテーマは、後藤の多岐にわたる活動について。ASIAN KUNG-FU GENERAITONの活動のほか、Gotch名義のソロ活動、自主レーベル「only in dreams」の運営、プロデュース、執筆業など、さまざまな創作を行っている後藤。その創造力の源について質問されると、「いろんなことを楽しめるタイプだし、外からのリクエストに応えていたら、いつの間にかこうなっていましたね。もともと音楽だけでは言い足りない、アウトプットが足りないと感じていたし、“これをやりたい”と思い付いたら、やるしかないので。アジカンのアルバムも2枚分くらいアイデアがあるんだけど、時間が足りない」と回答した。
続いて話題は、アイデアの見つけ方、時代との向き合い方などに発展。まずアイデアを生み出すコツについては、「自分のなかからアイデアを見つけ出そうとすると、狭くなるし、すぐに息詰まる。いろんなものに接して、それを自分のフィルターを通して出すことが大事」と語った。さらに「いまの時代に新しいものを作ろうとすれば、若い世代のミュージシャンの音楽を聴かないとダメ」、「新しいテクノロジーをずっと欲している」「楽しいだけでは良くない。ストレスを与えられることで良い作品が生まれる」など、クリエイティブのヒントになりそうな発言が続いた。
自分たちのことを“コンテンツ”と呼ぶ人がいるけど、それは違う
最後に後藤は、参加者に向かって「自分たちのことを“コンテンツ”と呼ぶ人がいるけど、それは違う。文化は川の流れのようなもので、受け取り、受け渡すことが必要」とメッセージ。“音楽・エンタテインメントを再定義し、拡張し、新しい価値をつくる”というテーマを掲げたENTXならではの有意義なイベントだった。