あいみょんが音楽シーンにもたらしたワクワク感
10代・20代にとっての魅力は圧倒的な「歌の上手さ」
「パワフルでありつつも繊細でどこか儚げな歌い方でとても心に響く」(10代女性/滋賀)、「女の人にしては珍しい低めで強気な声が好き。歌唱力も相まって引き込まれる」(10代女性/東京)、「純粋に歌がすごく上手い。聴きやすい高音でテンションが上がる」(20代男性/山形)、「伸びのある声で存在感があり、アコースティックギターによく合う声をしていて、どこか懐かしい感じがする」(10代女性/神奈川)と、歌唱力の高さを挙げたコメントには、低音から高音までのびやかに響かせる声質にも触れたものが多数見受けられた。30代・40代においても、魅力の筆頭に「歌の上手さ」を挙げている点は変わらないが、10代・20代ほど、彼女の声質に「かっこよさ」や「色気」を感じており、憧れ、癒されているようだ。
また、「歌詞」へのコミットメントが高いのも10代・20代の特徴であるが、とくに10代の割合が高く、20代の約1.5倍の29.4%と大きく上回っている。
「マリーゴールドのサビ。抽象的な比喩だが、思い浮かべることで意味がわかる」(10代女性/静岡)、「歌詞のワードセレクトが上手いので面白い」(10代男性/福岡)、「独特の表現ながらも共感できる、言葉にできない言葉を具体化してくれているような歌詞に惹かれる」(10代女性/北海道)、「聴き手の想像力を掻き立てるところ」(10代男性/石川)。
30代・40代の「歌詞」の割合が10%台であることを考えると、あいみょんの紡ぐ歌世界が、いかに10代の好感者の記憶と深いところで結びつき、鮮烈なイメージを立ちのぼらせているかが、上記コメントからもうかがえる。若い世代の心のひだを刺激する、思いの代弁者たる所以はここにあると言えるだろう。
好きになった時期によって異なる、あいみょんに対するイメージ
ところが、18年にファンになった層は、「チャレンジング」「かわいい」「はつらつとした」「飾らない」など、ナチュラルで活動的なものへと変わっており、好感を持った時期によって、まるで異なる人物ではないかと思われるほどにイメージが変化している。自身の心情を歌に込めるのではなく、「作品」として曲を書くことを基本スタンスとしている彼女は、アーティストイメージの固定化を嫌い、変幻自在にイメージを変え続けている。このバリエーションの豊富さは、表現者としての懐の深さに由来するものであり、彼女のポテンシャルの高さを示す要素の1つと言えるだろう。
アニメ映画『クレヨンしんちゃん』の主題歌となった「ハルノヒ」を、主人公の父親の目線で描いて物語に新たな彩を与え、ファミリー層の支持も得たあいみょん。新作は、現在放映中のTBS系火曜ドラマ『Heaven?~極楽レストラン~』の主題歌として書き下ろした「真夏の夜の匂いがする」。我々の期待と予想をいい意味で裏切る、なんともクセになる楽曲に仕上がっており、フレンチレストランを舞台に、風変わりなオーナー(石原さとみ)と個性的な従業員が織り成す物語のスパイスとして、旨味を引き出している。この先の展開が妙に気になってくる歌詞…、このワクワク感こそが、彼女が音楽シーンにもたらした、最大の福音なのかもしれない。
<調査概要>
調査対象者:全国男女、10〜40代
サンプル数:あいみょん視聴者:800サンプル
調査期間:2019.2.28(木)〜3.8(金)
調査手法:インターネット調査
調査期間:オリコン・モニターリサーチ
調査対象者:全国男女、10〜40代
サンプル数:あいみょん視聴者:800サンプル
調査期間:2019.2.28(木)〜3.8(金)
調査手法:インターネット調査
調査期間:オリコン・モニターリサーチ