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樹木希林さんの言葉はなぜ女性の心を捉えるのか?名言集2作が同時ベストセラーに

“普通ではない”夫婦生活だったが最期まで愛を貫いた

 一方、『〜120の遺言』を手がけた宮川亨氏(宝島社 第1書籍局 第4編集部 編集長)は夫・内田裕也との愛も女性の心を捉えているのではないか、と語る。

「希林さんと内田裕也さんの夫婦のあり方は独特な形のものでしたが、希林さんは最期まで内田さんへの愛を貫き通した。何事にも執着せず、こだわらない人ですが、裕也さんとの関係だけは特別だったのだと思います。このような希林さんの『愛の人』である部分にも、女性は共感するのではないでしょうか」(宮川氏)

 また、宮川氏は自身も好きな言葉として「人と比較しない」を挙げた。
「人生における不幸の始まりは、『人と比較すること』だと、教えられます。この言葉を軸にして、樹木さんのほかの言葉を見ていくと、『人は人、自分は自分』という樹木さんのスタンスがみえてきます。人と比べて『勝った、負けた』という優劣だけで物事を判断するから不幸を感じるのだなと。樹木さんがすごいのは、それを子供の時にわかっていたということですね。人は他人と比較して『自分のほうがすごい』なんてことを、探しがちですから」(宮川氏)

 両氏の解説をよく表している言葉が、『一切なりゆき〜』にも掲載された告別式での、也哉子さんによる「喪主代理の挨拶」に含まれている。それが「おごらず、他人と比べず、面白がって、平気に生きればいい」という言葉だ。この言葉ひとつとっても、彼女が遺した言葉の力を感じる事ができる。そして今、この瞬間にこの言葉から感じた想いが、明日読み返してみるとまったく異なる響きや色彩を纏う事にも気づくだろう。

 希林さんの言葉を編んだ名言集は一度だけでなく、数年後に読み返してみると、また違った感動や共感を生んでいく。彼女が遺した数々の作品とともに、その言葉や生き方もまた、長く語り継がれ、読み継がれていく。

提供元: コンフィデンス

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