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『第55回ギャラクシー賞』を受賞、NBC長崎放送・村山仁志アナの“パーソナリティ力”

 長崎のラテ兼営局、NBC長崎放送の村山仁志アナウンサーが『第55回ギャラクシー賞』のラジオ部門で「DJパーソナリティー賞」を受賞した。「DJパーソナリティー賞」は1993年度の第31回に新設され、これまでに赤坂泰彦(93年)や小島慶子(98年)、伊集院光(02年)、久米宏(06年)、ピーター・バラカン(12年)、昨年は星野源など、ラジオ史を彩るそうそうたるメンバーがその栄誉に輝いてきた。同氏のこれまでのキャリアに迫りながら、パーソナリティとして心得ていること、ローカル局から見た今のラジオシーンなどについて語ってもらった。

例年とは異なるアプローチで挑んだ、原爆の日の放送

『ギャラクシー賞』は、局や団体自らの応募によるエントリー制で、その中から選出するのが基本型だが、「DJパーソナリティー賞」などの個人賞に関しては、審査員の推薦で選ばれた候補者の中から、受賞者が決定する。授賞式で司会の久米宏も話していたように、「ラジオDJなら誰もが欲しい賞」の1つだ。

 村山アナは、92年にNBC長崎放送に入社以降、テレビも経験しながら20年以上にわたりラジオの世界で活躍してきた。現在は朝のワイド番組『あさかラ!』(毎週月〜金曜 9:00〜11:50/村山アナの出演は月〜水)を担当しているが、同番組の昨年8月9日の放送が、注目を浴びるきっかけとなった。
「8月9日は長崎にとって法事の日みたいなもの。街は独特の雰囲気に包まれ、毎年どのラジオ・テレビ局でも原爆特番を組むのですが、どうしても毎年同じ雰囲気の式典中継になってしまう。仕方のないことではあるんですが、昨年の放送はスタッフ一同、それを変えようという意識のもと挑んだ放送でした。爆心地、平和公園を歩き回りながら、アポなしで出会った人に原爆や平和への思いを聞き、それを素直に伝える。厳かな日だからこそ、なるべく普段のトーンで届けるよう心がけました」(村山仁志アナウンサー/以下同)
 災害時を含め、こういった放送では特に持ち前のパーソナリティ力が試される。村山アナは、暗くなりすぎない絶妙な話し口、テンポ感で番組を進行。出会った人々から寄せられる声を丁寧にリポートし、業界内から高く評価された。

 骨太な放送で注目を集める一方、「私は基本的におふざけの人でして、常に冗談を言いたくてたまらない性分なんです」と語るように、普段は軽妙洒脱なトークで人気を得ている。
「普段からモノマネとかもやりますし、『今日は暑いので海パン姿で話しています』とか普通に言ってしまうんですよね(笑)。ただ、そうやってふざけたことをするためには、常識的であることが重要です。パーソナリティを続けるなかで実はとても大切だなと思っているのが、どんなに忙しくても家族の行事や季節の行事にきちんと参加すること。そういう日常の経験が、日々の放送にも活きています」

ネット時代はローカル局にも追い風、ラテ局ならではの強みを活かしていきたい

 近年は、ワイドFMやradikoのエリアフリー機能の登場によって、ローカルラジオ局にも「追い風が吹いている」と村山アナ。その一方で、誰でも気軽に発信できるネット時代には、危機感も感じている。
「今は既存の放送局だけでなく、動画サイトなどを活用したアマチュアの方のネットラジオもたくさん存在しますよね。そういうなかで生き残っていくためには、ラジオを諦めない情熱、そしてやはりコンテンツ力が重要になってくると思います。そういう意味では、我々はラテ兼営局ですから、これからもっとその強みを活かしていかなければいけないと思っています。

 ですが、現状は弊社を含め、全国どこのラテ兼営局もその魅力が十分に活かせていない。ネット時代を勝ち抜いていくためには、ラテ兼営局としての強みを改めて真剣に考えなければいけない時期に来ていると思います」
 パーソナリティとして常に“オンリーワン”を目指してきた村山アナは、いち早くUstreamに反応し2時間の生放送を展開したり、同局アナウンサー総出演で芝居やコントなどを展開するイベント『アナアナ大作戦』を企画したり、さらには小説家としても才能を発揮するなど、率先して革新的な挑戦を続けてきた。そんなバイタリティー溢れる村山アナが、今後どのような新しいアプローチを見せてくれるか。ラテ兼営局ならではの動向も含めて注目したい。

※『第55回ギャラクシー賞』の審査対象は、17年4月1日〜18年3月31日
●村山仁志(むらやま ひとし)
1968年、長崎県生まれ。日本大学芸術学部放送学科を卒業後、92年にNBC長崎放送に入社。94年からラジオ佐賀で記者兼アナウンサーを務めた後、99年からは長崎本社で『奥様と村山のドラマチックな昼下がり』、『情報コンビニ 午後ゴGO!』などのラジオの昼ワイドでメインパーソナリティを担当。林田繁和アナウンサーと共に務めた、サブカルチャーを深掘りする放送『きかせられないラジオ』(09年〜14年)では、ラジオ放送に加えUstream 配信をするなど、革新的なアプローチを展開。同番組では、2011年度のJNNアノンシスト賞「ラジオフリートーク部門最優秀賞」を受賞している。現在は、ラジオの朝ワイド『あさかラ!』月〜水のメインパーソナリティのほか、テレビでは『げなパネ!』でナレーション、サッカーやラグビーなどのスポーツ中継を担当している。小説家としても、09年に『パラダイスロスト』(筆名:三井雷太)が学研の『第一回メガミノベル大賞』で金賞を受賞し、デビュー。
(『コンフィデンス』 18年7月2日号掲載)

提供元: コンフィデンス

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