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第2弾が放送 『歌のゴールデンヒット』Pが語る“音楽番組の在り方”

音楽特番『歌のゴールデンヒット〜オリコン1位の50年間〜』の第2弾が放送される。音楽特番を数々手がけ、秘蔵映像を多数届けてきた“秘蔵映像発掘人”とも呼べる落合芳行プロデューサーにとっても、これまで以上に、立体的に歴史を振り返ることができる番組に仕上がったという。

歌唱シーン以外にも歴史を紐解く秘蔵映像が満載

 50年にわたるオリコンの歴史の中で1位を獲得したシングル作品に注目し、あらゆる角度から曲、時代を語り、歌いつくす特番『歌のゴールデンヒット〜オリコン1位の50年間〜』が、今年2月の放送に続き、第2弾が10月2日に放送される。
  • 『歌のゴールデンヒット〜オリコン1位の50年間〜』プロデューサーの落合芳行氏(TBSテレビ制作局担当局次長)

    『歌のゴールデンヒット〜オリコン1位の50年間〜』プロデューサーの落合芳行氏(TBSテレビ制作局担当局次長)

 「第1弾を企画した当初は、古い映像が出し物の大部分を占めていたこともあって、50代、60代もしくはそれ以上の方にご支持いただく番組かなと捉えていたのですが、実際にオンエアしてみると、30〜50代の方々の支持も多く、放送中からネットが盛り上がっていたんですね。Twitterの感想や検索ワードのランキングなどを通して、若い世代がこの番組を観て、改めてキャリアアーティストの魅力を楽しんでいるのがひしひしと伝わってきて」(TBSテレビ制作局担当局次長 落合芳行氏/以下同)

 MCは、第1弾でも司会を務めた堺正章を進行の要に、相田翔子、ココリコ・田中直樹の3人が務める。時代時代のヒット曲が、歌と制作秘話と当時の秘蔵映像で蘇るという内容も、前回以上にパワーアップした。
 「音楽番組ですから、新旧織り交ぜて音楽の素材を並べるのは基本ですが、その曲が流行った当時の世相やニュース、CMの映像を一緒に出したり、ドラマの主題歌ならばそのドラマ映像もできるだけご覧いただいたり、歌手の方がバラエティ番組でゲームやコントに挑戦されているシーンも併せてご紹介することで、より立体的な見せ方にします。懐かしいCMは記憶の扉を叩くと同時に、時代感をはっきりと描いていますから、ファッションも含めて、世代の垣根を越えて話せる材料をご提供できる。前回も同じようなイメージのもとで制作しましたが、1回目をやったことで、映像素材の当たりが付いたというか、探し方の要領を得たので、映像の内容面では1回目を上回っていますね。いろいろな音楽番組に携わってきましたが、どうしてこんな映像があったのかと思えるものが、これだけ揃ったことはこれまでになかったと思います」

『歌のゴールデンヒット〜オリコン1位の50年間〜』MCの(左から)堺正章、相田翔子、ココリコ・田中直樹

『歌のゴールデンヒット〜オリコン1位の50年間〜』MCの(左から)堺正章、相田翔子、ココリコ・田中直樹

 例えば、オリコンの歴史に燦然と輝くNo.1セールスシングルが、子門真人「およげ!たいやきくん」だが、ヒットした75年当時の子門の歌唱シーンも登場するという。
 「アフロヘアに丸眼鏡でひげを蓄えて、というのが当時の子門さんの風貌ですが、実は、その頃の歌唱映像だけが見つからなかった。これはTBSの音楽番組に伝わる不思議ネタの1つでもありました。ところが歌番組とは全く無関係の『料理天国』(75年〜92年)という番組の中で歌っているのを今回、見つけたんです」

 これもTBSのアーカイブの底力を見せつけるエピソードであり、落合氏の“秘蔵映像発掘人”としての粘りと手腕を示す一例だろう。

みんなが知っている歌は今もある、それをテレビ番組で表現していきたい

  • 『歌のゴールデンヒット〜オリコン1位の50年間〜』に出演する世良公則 (TBS)

    『歌のゴールデンヒット〜オリコン1位の50年間〜』に出演する世良公則 (TBS)

 一方、スタジオでは郷ひろみ、世良公則、荻野目洋子、PUFFYが貫録を見せつけるパフォーマンスを披露、小林明子はロンドンからこの番組のために帰国し、色褪せない歌声を聴かせてくれる。その中でも白眉は、堺正章&高見沢俊彦による、ムッシュかまやつ「我が良き友よ」の歌唱。3月に旅立った“友”への愛に満ちた歌声を届ける。

『歌のゴールデンヒット〜オリコン1位の50年間〜』で、ムッシュかまやつの「我が良き友よ」を熱唱する堺正章と高見沢俊彦 (C)TBS

『歌のゴールデンヒット〜オリコン1位の50年間〜』で、ムッシュかまやつの「我が良き友よ」を熱唱する堺正章と高見沢俊彦 (C)TBS

 「2月放送の第1弾でも「我が良き友よ」はVTRでご紹介させていただいたのですが、その放送直後にお亡くなりになったので、今回改めて、堺さんと高見沢さんに思い出話を語っていただきました」
 最後にこれからの音楽番組の在り方について落合氏に問うと、「かつてのように、テレビの中で歌われたものがそのまま巷で歌われてヒットしていくという流れは、音楽の聴かれ方の変化とともに変わってきましたが、音楽自体は枯れてないと思うんです。ヒット曲がないわけではなくて、ミリオンセラーも生まれれば、多くの人がカラオケに興じているし、動画では踊っている人も少なくない。端末のイヤホンの中に隠れているだけで、みんなが知っている歌は2017年の現在でもいっぱいあると思う。その姿をテレビ番組がうまく表現できる可能性はあるように思います」という、力強い答えが返ってきた。

文/田井裕規
(『コンフィデンス』 17年10月2日号掲載)

提供元: コンフィデンス

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