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“ちょいワルGG”岸田一郎氏がいま仕掛ける“バブル”ビジネス「シニア富裕層への指南」

  • 新雑誌『GG(ジジ)』編集長を務める岸田一郎氏

    新雑誌『GG(ジジ)』編集長を務める岸田一郎氏

『LEON』“ちょいワルオヤジ”としてもおなじみ。
かつて雑誌というメディアを通してバブルの仕掛け人のひとりとなり、
自身もその時代を謳歌した岸田一郎氏がいま、
シニア層となったリアルバブル世代に向けて新雑誌を創刊する。
そのビジネスの狙いと勝算とは?“バブルという時代”についても聞いた。

消費欲が旺盛なバブル世代にワクワクを提供していく

――より豊かなライフスタイルを提案する新雑誌『GG』(ジジ)を創刊されますが、ターゲットは50〜60代の富裕層向けだとお聞きしました。
岸田一郎氏そうですね。「ゴールデン・ジェネレーションズ(GG)」と呼んでいますが、子どものころに高度経済成長期を経験し、それからバブル経済、ITバブルなど“いいとこどり”で生きてきた世代を対象にしています。

――そこにターゲットを絞った理由は?
岸田一郎氏この世代は新しいものを受け入れる下地があるというか、雑誌から情報を得て自分たちのライフスタイルを作っていくことに慣れている層なんです。しかも、バブル期の経験があるため、消費欲が旺盛。そこに向けてワクワクを提供していくことが狙いです。

――“雑誌”での勝算はありますか?
岸田一郎氏ある程度の確信があるんです。僕が初めて創刊編集長を務めたのが『Begin』ですが、ちょうどバブル経済まっさかりで、20代向けにモノの側面からのおしゃれやライフスタイルを提案しました。そこから『LEON』も含めていろいろな雑誌を作ってきましたが、読者はずっと一緒。彼らは年齢を重ねていま50〜60代になっている。市場にはその世代向けの健康雑誌や盆栽雑誌みたいなものはありますが、おしゃれで活力的な生き方を指南する教科書がないんです。

かつては狂った時代だった。成熟している今の若い世代

――一般的に50〜60代というと、子どもや孫への出費やリタイア後の人生に向けての貯蓄を考える人が多いのではないでしょうか?
岸田一郎氏もちろんそういう考えもありますが、あくまでもターゲットは“シニアの富裕層”なんです。この世代の人口構成は全体の3割ぐらい。そのなかで富裕層がどれくらいいるかということです。『LEON』の部数が9万部ぐらいだったので、10万人ほどがおしゃれやライフスタイルへの消費欲が旺盛な富裕層のターゲットになる。『GG』は3万部ぐらいからのスタートを考えています。

――バブルといえば、いまの若い世代がバブルを楽しむような事象がここ最近、見受けられます。
岸田一郎氏仕掛けている人たちがいるのかもしれませんが、いまとバブル期では経済状況がまったく違うので、あの頃と同じようにはいきませんよね。お金に糸目をつけずに遊んで、それが当たり前。ある意味で狂った時代だったと思いますよ。ただ、いまの若い人たちにとっては、そうした時代を現実離れしているという見方をする一方で、楽しそうに見えたり、憧れたりすることもあるのでしょう。バブルを楽しんだ世代が、カッコいい先輩になっている部分もありますよね(笑)。

――いまの時代の若い世代はかわいそう?
岸田一郎氏でも、いまが正しい姿なんでしょうね。ある意味で民族的に成熟し、賢くなったのがいまの時代なんだと思います。朝8時からパリのフォーブル・サントノレのエルメスの店に並んで、いまの銀座の中国人と同じで「ネクタイ、スカーフとかなんでもいいからちょうだい」みたいな日本人が当時はたくさんいたんですけど、やっぱり異常でしょ。物質欲よりいまはもっと精神性が大切にされる時代。その意味で成長しているんだと思います。
(文:磯部正和)

《岸田氏のバブリー小ネタ》

ドンペリ10本空けて全部経費で
 当時、ぺーぺーの身分の頃、新雑誌創刊の担当をしていたけれど、残業代の頭打ちなんてなかったな。もともと編集の仕事なんて時間があってないようなもの。それが全部残業代として出たし、経費もうるさくなかった。打ち合わせでドンペリ10本空けて、全部経費で落としたなんてこともあったからね。
 飲んで遊んだあとはタクシーがぜんぜんつかまえられなくて、六本木通りで1万円札をヒラヒラさせて止めようとしている人もたくさんいた。僕もタクシーチケットを束にして持っていたし、タクシーはタクシーで乗車拒否なんて日常茶飯事だった。
 僕らの世代は、バブル経済という時代もあって、消費欲が旺盛で常に新しいものに貪欲で、ラグジュアリーなモノに対して財布の紐がゆるいんだよね。30歳ぐらいで高級外車を36回ローンで買うなんてことにも何の抵抗もなかったかし、払えたわけだから……。
岸田一郎氏
Profile:1951年生まれ大阪府出身。「ちょい不良(ワル)オヤジ」などで話題を集めた『LEON』をはじめ、『Begin』『時計Begin』『Car EX』などの創刊編集長を務める。GGメディア株式会社取締役、新世代シニアに向けた新しいクラスマガジン『GG』編集長。

シニア富裕層をターゲットする新雑誌『GG(ジジ)』

誌名:GG(ジジ)
2017年6月創刊/月刊毎月24日発売
価格:980円(税込)
発行元:GGメディア

読者対象:
「モノ・コト」への旺盛な興味を持ち、これからの人生もアグレッシブに謳歌したいと望む、もしくはその予備軍である、50歳から60歳代「ゴールデン・ジェネレーションズ」
コンテンツ:
ファッション、時計やジュエリー、クルマやバイク、旅行にゴルフ、食にお酒、シガー、カメラなどのほか、医療・健康、相続・投資やオークション、不動産やハウスアイテム、介護、孫へのギフトなど新たな関心分野=新たなマーケットを取り上げていく。

提供元: コンフィデンス

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