マツダロイヤルカスタマーを作りたい
現行型「マツダ・アテンザ」が、デビュー6年目にして4回目の改良を受けた。過去に例を見ないほどの“ビッグマイナーチェンジ”は、なにを意図してのものなのか? マツダのフラッグシップモデルを進化させるという重責を担った、主査の脇家 満さんに話をうかがった。
フラッグシップは象徴
揺るぎない自信とアツい意気込みを感じた。マツダ・アテンザの事前取材会は、マイナーチェンジとしては異例なほどの充実ぶり。商品概要説明のほかに「デザイン」「クラフツマンシップ」「人馬一体」という3つのプレゼンテーションがあり、今回の改良について詳細な説明が行われた。アテンザ単体というよりは、マツダの技術やデザインが進む方向性と現時点での到達点をトータルにアピールするイベントのように感じられる。
――アテンザがフラッグシップモデルであるということを強調されていますね。
フラッグシップって、象徴じゃないですか。すべての機能が一番でなければならないということではありませんが、やはりあるタイミングでは一番になれるという状態でいるのがフラッグシップ。アテンザは2012年のデビュー以来4回目の改良になりますが、今回はビッグチェンジで通常進化の中でポテンシャルを見せていくということになると思いますね。
――マイナーチェンジとしては、かなり大がかりなものだと。
私はマイナーチェンジという言葉が大嫌いなんです。マイナーじゃないんですよ。一部商品改良といっても、今回はメジャーチェンジだと思って全員がやっていますし、ほぼフルモデルチェンジに近いと思っていますけどね。
――アテンザに限らず、マツダはどのモデルも毎年少しずつ改良していきますね。
「CX-5」から、そういうやり方になりました。新車が出て1年後にエンジンを変えるというようなこともしています。商品はエイジングしていきますから、新たに興味を持っていただいたお客さまにも、常に一番いい状態のものを買っていただきたいと思いますから。...