これぞ当世ビーエム流
BMWのベストセラーSUV「X3」がフルモデルチェンジ。どこかアニメチックに生まれ変わったエクステリアの内側は、果たしてどんな進化を遂げているのだろうか。2リッターディーゼルモデルの仕上がりをリポートする。
飽きられないための努力
7年ぶりに生まれ変わったX3は、かなりヘンテコなカタチになった。しかして、つくりは精緻で、ボディーのチリは小さく、品質感は高い。クリス・バングル時代を私たちは知っているし、「iX」や「XM」という、もっとキテレツなデザインの現行モデルを目の当たりにしてもいる。3次元の立体彫刻だから、ピカソの『泣く女』みたいなぶっ飛んだ感じはしない。アートっぽいカッコよさがある。
であるにしても、2023年の自社ベストセラーモデルに、マーベルのヒーローものとか日本のアニメにだって出てきそうにない斬新なスタイルを採用しちゃったのだから、BMWってのはどうかしている……ぢゃなかった、勇気がある。自動車ビジネスはユーザーを飽きさせてはいけない。ほかとは違っていることが重要で、この新しいデザイン言語は、このクルマのドライビングダイナミクスや長距離の快適性、デジタル化、運転アシスト等における先進性を反映している、というメーカーの主張にもうなずける。
ボディーは先代よりもちょっとだけ大きくなっている。欧州仕様の数値で、全長は34mm長く、全幅は29mm広い。全高を25mm低めているのは空気抵抗を小さくするためでもあるだろう。2865mmのホイールベースは先代と不変ながら、トレッドは前が16mm、後ろは45mm広がっている。ちなみにホイールベースの数値は「3シリーズ セダン」比で15mm長く、前後トレッドはそれぞれ30/60mm幅広い。...