いぶし銀の魅力
120年を超す歴史を誇る名門、ロイヤルエンフィールドから、排気量648ccの並列2気筒エンジンを搭載した「スーパーメテオ650」が登場。インドの巨人が世に問うた新時代の旗艦は、とがったところがないからこそ楽しめる、今という時代に合う一台に仕上がっていた。
きらびやかというより、渋い
ロイヤルエンフィールド・スーパーメテオ650は、バーチカルツインエンジンを搭載するクルーザーだ。最近、ミドルクラスには各メーカーがいろいろなモデルを投入しているが、スーパーメテオ650は唯一アメリカンスタイルのマシンということになる。
バイクを見て感じるのは、クラシカルなバーチカルツインエンジンの美しさ。一つひとつの部品も丁寧に仕上げられている。とはいえ、フロントにも倒立フォークを採用したりしているものの、全体としては無難にまとめられているので、きらびやかな感じではない。どちらかというと渋めな印象である。
ただ、オーソドックスなマシンであるがゆえにカスタムのベースとしてはとても可能性がありそうだ。海外ではロイヤルエンフィールドのカスタムパーツをつくっているメーカーが多く、今ならECサイトで簡単に購入できる。これからスーパーメテオ650の部品も増えてくるだろうし、「INT650」用のパーツを転用できる部分もあるかもしれない。倒立フロントフォークの足まわりや、キャストホイール、エンジンの造形を生かしてカスタムを施したら、個性的なバイクに仕上げることもできるはずだ。
一通りバイクを眺めたあとで走りだしてみることにした。エンジンを始動してみるとバーチカルツインの排気音は素晴らしく、スロットルをあおるたびに体に伝わる鼓動感もある。アイドリング付近でクラッチをつなぎ、低回転からスロットルを開けてみると、実に軽やかに加速していく。トルクで車体を押し出すのではなく、速度がスルスルと増えていくようなフィーリングなのは、振動がなくスムーズなエンジン特性だからだろう。低・中回転を使ってストリートを走ってみると、大きなフライホイールによってなめらかにエンジンが回っている感じが心地いい。スロットルをひねれば適度な排気音と鼓動感を楽しむことができる。...